行ってみたら話が違った(爆) - 2013.01.19 Sat,22:13
高山市民吹奏楽団のサイトはこちら。
まだ今年の定期演奏会のお知らせはこの時点では出ていませんが。
実は、数日前、実際にその日に演奏する曲目を決めたいことと、指揮者の先生に紹介したいからもし、可能なら来て下さいと、僕の長年の知り合いであるO氏から突然メールが来て、こういう運びになったのです。
しかし実際に行ってみて予想していた「新年会」とは違い、中には正装というかきちんと背広で身を包んでいらっしゃる方も多く、部屋に入るときでさえ、「ちょと待って」と言われ、司会者の人が長々僕の紹介をしたあと、「では、どうぞ!」見たいな登場の仕方をする羽目になりました(爆)
で、僕の格好と来たら、メールに「高山はとても寒いので防寒を忘れずに」と書いてあったので、下半身は裏に起毛のあるユニクロの所謂「暖パン」で、上はちょっと破れたセーター(爆)、腰にはウェストポーチ、髪はけっこういつものようにぼさぼさ。
流石に、飲み会だからカメラを持っていってもしょうが無いなと思ってホテルに置いてきて持参しませんでした。
誰が見ても、ピアノ弾きには見えない、あまりにカジュアルな格好で、座敷だから五本指靴下も丸見え(爆)
こんな集まりだと知っていたらもうちょっとマシな格好で現れたのに、初めての人も多いから「ありゃ、なんだ」と思われたに違いありません(爆)
で、この下の写真にあるとおり、撮っている僕の座っている位置がどういう所か一目瞭然ですね。
焦りました。

しかも、結婚式の様に、床にはここまで「具体的」な状態。
冷や汗がでてくるよ(爆)
僕はてっきり普通の居酒屋で盛り上がっている中に、「いやいや、まあまあまあ、初めまして」(爆)的な登場の仕方の感じを予想していました。

そういえば、高山って、凄く仕来り(をを、しきたりってこう書くのか)がしっかりしている場所であることを思い出しました。
このblogをはじめる(2005年)前になりますが、確か前回高山で、この街出身で、今は芸大の先生、元NHK交響楽団のトランペットの栃本浩規氏と弾いたのが、2004年。
その時の打ち上げもこの場所で、飛騨牛の最高のお肉を食いまくった記憶があり、当時はblogではなく、みなさんとの交流のためにやっていたネットの掲示板でも写真入りで紹介した記憶がありますが、こういう集まりの時には、「めでた」と称される、そうだな、正確な書き方じゃないかもしれないけど、「木遣り」や「甚句」みたいな唄をみなさんで唱和するのが習いなのです。
今回も前回と同じく、一人の独唱者(この方は面識がある楽器屋さんの社長さん)がリードして、全員がすばらしいユニゾンで、小節(もちろん「しょうせつ」じゃなくて、「こぶし」)をを効かせたものを聴かせて貰いました。
隣の副団長の方に、「高山での酒席の仕来り」について教えて貰ったところに依ると、始まってしばらくは隣同士で歓談し酒を飲みますが、遠いところに座っている人の所に酒を継ぎには行かないのです。
そしてエンジンが掛かりはじめた頃、「めでた」という祝い唄をみんなで斉唱すると、その直後からみんなが動き出し様々なところで会話が弾むようになります。
で昨日も実際皆さんが動き出したのもこの唱和の後でした。
付け加えると、高山の結婚式は、東京辺りの、大体三時間くらいで済むものとは違い、だいたい6時間、長いときには一晩中酒席が続くそうです。
凄すぎますね。
街並みも国際的に有名な(今日雪の中歩き回りましたが、カメラを抱えた外国人の観光客も多かった)古き日本の風情でしたが、外側だけではなく、飲み方もルールが厳格に守られている事に再び感銘しました。
で、僕の得意の泥酔状態を初対面の人の前で見せる前に、自己紹介をしたかったので、(最初させてくれなかった)強引にしらふの間に自己紹介とこの演奏に対する抱負を述べさせて頂きました。
何度も高山には来ているので僕の演奏を良くご存じの方もいらっしゃいますが、半分以上初めての方もいらっしゃるので、旧交を温めるのと同時に新たな人達との会話を楽しみました。
そして一昨年と同様、concertoを二曲弾くことになりました上に、第二部ではほとんどジャズのスタイルのステージでそれも手伝うことになり、とってもタフな演奏会になることが決まり、身が引き締まる思いでした。
また思い出に残る演奏会になればいいなと思った次第です。
普段絶対に「丸腰」にならないようにカメラを持って居るのに、指揮者の先生との写真とか撮れませんでした。
これも持って居たiPhoneで撮ったのであまりピントが良く合ってない。
かつて掲示板にも書いた記憶があるけど、僕が良く行く沖縄とこの飛騨高山は距離もあるし仕来りは全く違うけど、凄く似ている所を感じます。
もちろん、それ以外の地方にもこういうものは沢山存在するのでしょうが、「人の集まりにその地方の独特の『唄』が彩りを添える」という点です。
沖縄はこれに「カチャーシー」という踊りも加わりますが、東京も江戸の香りのする古い場所ではこういうのがあるのかもしれませんね。
こういう瞬間は「部外者」であることを強く意識させられますが、沖縄も高山もみなさん、穏やかで外から来た僕らにとても優しい。
だから、両方とも何度も行って演奏を聴いて貰い、一緒に杯を交わした相手との再会を続ける間に、「ここは第二の故郷みたいな錯覚」に陥るわけです。
昔通った高校や大学の同級生と会うのと同じ感覚かな。
演奏家としては様々な場所に行って一期一会の出会いの連続なのですが、やっぱりこういう場所に来ると、アウェイのはずなんだが、やっぱりホームに居る居心地の良さを感じます。
モチベーションは最高に上がりました。
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