Viva! "Hot Box Funky Guys" @"Guys and Dolls"2010 Japan(再追記再再投稿) - 2010.04.30 Fri,00:19
僕は全公演乗っていますが、そうでもない人もいらっしゃって、代役の人もいらっしゃいます。
その人たちも、追記に紹介したので紹介しましょう。

今回僕は初めての共演です。
二幕頭のHot Boxでのアデレイドのショウのミンクというナンバーの最後のハイトーンはすごい迫力ですが、今回は一人で吹くわけでそうじゃない音域もたくさん吹いているわけです。
それは他の二人もそうなのですが、並大抵の技ではありません。
いいですか、みなさん、管楽器は三人しかいないのです!
おのおののソロも興奮しますが、その三人がハーモニーを作って忙しく動いているときにはゾクゾクする興奮があります。
どうやらほぼ同世代だそうです。
Musicalに関わると、リード楽器のマルチプレイヤーという方々にたくさん会ってきましたが、この人は、ラッパとともにギターも弾くらしいです(驚)
詳しくは、彼のウェブサイトにて参照してください。
これから紹介するホーンセクションは全部彼のバンドのメンバーでもあり、5/5にライブがあるようです。

でも二度の共演で味わえなかった、彼の本当の実力を今回嫌と言うほど感じています。
格好いい、なんて素敵なんだ、ううむ、どう表現して良いか解らない音と優しさで木管楽器を担当しています。
フルート、クラリネット、サックス、どれも媚薬のような香りのする歌です。
Websiteはこちら。年齢的にも大先輩です。
実は、彼の出発点は、トランペット奏者だったそうですよ。

彼のWebsiteであるkagiyan.comに詳しい情報があります。時に圧倒的な迫力の咆吼、そしてトロンボーンならではの、ユーモアたっぷりの歌い廻し、そして哀愁のこもったフレーズなど、様々な表情のある音色が、この芝居の味付けにとても貢献して頂いています。
大先輩ですが、誰も見えないところで茶目っ気たっぷりのユーモアを発揮してくださるので、一同、かなり和んでます。
はっきり言って、トロンボーン一本でマルチ金管奏者状態です。
内訳は、セカンド・トランペットの音域から、テナー・トロンボーンのメロディーも、そして時にバス・トロンボーンの音域も、まるで落語の様に、メロディを吹いたら、合いの手の超低音の一発まで独りで兼ねています。
ああ、この作品を本来のビッグバンドの編成でやってみたいよ、、、。

マニュピレーターとしてもこの少ない編成の中で、ブラスの補強、そしてストリングス、あとはパーカッションと鐘類を一手に引き受けていらっしゃいます。
SHE LOVES MEでもそうでしたが、彼の技のおかげで、この少ない人数が、二倍以上多い奏者で演奏してるかのような錯覚が客席で聞こえているわけです。

とにかく、この業界にとても長い人なので、どんな注文にも即座に応えられるし、任せておけばなんでも楽に出来ます。
彼だけでなく、今回のメンバー全員に言えることですが、このある意味「高齢者に近いバンド(爆)」の「総経験値」というのが如何にすごい事か、もしかしたらカンパニーのメンバー自体判らないかも知れないと思うくらいの職人集団だと思っています。
数ヶ月前のSHE LOVES MEの時もそうだったけど、結局終演後最後まで一緒に楽屋や居酒屋に居るのは、ピアノとドラムスとベースのリズムセクションなんだよな。なぜだろう(爆)。
彼の刻むリズムの上に安心してみんなが弾いています。

前回ご一緒したSHE LOVES MEでも、イローナの歌う"図書館"で、すばらしいソロ(といって良いだろう)を披露してくださいましたが、今回も、スタンダードの名曲になっている"If I were Bell"でのベースは、普段ミュージカルではなかなか聴くことの出来ない必聴ものの演奏です。
たぶん、昨年の11月下旬以降、僕ともっとも酒を飲んだ回数の多い相手です(爆)
あと、水野さんと僕のキーボード奏者以外のセクションはおのおの代役の人がいらして、それも追々ご紹介します。
みなさんお忙しい人たちばかりなので、初日に集って演奏したこの「レギュラー」が同時に全員そろうのはもう残すところ千秋楽までもしかしたら一回か二回くらいしかありません。
しかしながら、代役の人たちも、すごいキャリアの持ち主のベテランばかりなので、違うテイストにはなりますが、とても刺激的です。
レギュラーもエキストラもネットでそれぞれお名前を検索すると如何にすごい実績があるか一目で分かるでしょう。
そう、今回のバンドの中には30代の人は一人もいなくて、代役を含めて20代、40代がたった一人ずつ、そしてあとは全員50代以上で、中には今年還暦を迎える方もいらっしゃると聞いています。
もっと若い頃にこの快感を味わいたかったとは思うこともあるけど、最近新しいことや刺激的なことが目の前に拡がるときに思うことは、今だからそう感じているのかもしれないと思いますし、人より遅かったかも知れないけど、今この人たちと演奏することが実現していることに感謝して勉強できるということこそが幸運な人生だと言うことでしょう。
だから、「もう若くないのだな」と感じて若い人にジェラシーを感じることより、「若造よりおっさんの方が何倍も楽しくできる」と最近お目出度く思えるようになりました、というかもともと若いときに早くじいさんになりたいと願っていたので、やっと僕の青春時代が到来したと言えるのかも知れません。
しかし、改めて写真を見ると、みんな素敵な表情してるなあ。
Viva! Old Guys!

ううむ、悪徳バンドマスターな感じがにじみ出ているなあ。
もしかしたら、劇中で話題になるアデレードの上司のチャーリーなのかもしれません(爆)
では、追記にレギュラー以外の方たちを紹介しましょう。

そのキャリアはその世界で知らない人は居ない大ベテランです。
すごく優しく飲み会で褒めて頂いて感激でした。
僕が常にお世話になっている、クラシックの方の津堅さんと同じ歳で、共演経験もあるようでした。
なんか、飲み会で聞いたのですが、バンクーバーオリンピックの銅メダルを取った高橋大輔選手の曲の冒頭のトランペットは彼が吹いたものだそうです。

彼も大ベテランです。
物静かでやっぱり優しい方でした。
やはりすごいキャリアの持ち主です。
彼の独自の歌い回しも好きでした。
改めてプログラムを見直してみたら、残念なことに、彼のお名前が出ていませんでした。
バンドのリハーサルには最初からいらっしゃったので、もしかしたらなんらかの伝達ミスか発注が原稿締め切りに間に合わなかったのでしょうか。

この間の飲み会で、僕のおじのバンドで20年も共演している事が判明しました。(おじきがブログやってるって知らなかった(爆))
どこで誰にお会いするか分かったものではないです(爆)
彼も大ベテランです。
それが彼の千秋楽(25日)に判明したものだからもっといろいろお話ししてみたかったけど、またたぶん本当の千秋楽で飲めるのでじっくりお話をしたいと思います。

たくさん予習して頂いて、そのたびに稲垣さんとも何度も飲んでいたし、帰りの電車が途中まで一緒だったので本番は一日でしたが、たくさん話できていて気持ちはとっくに繋がっていたので安心してできました(爆)
僕が大学生になりたてのころ、良く吉祥寺のジャズのライブの店に行っていたのですが、そこいらで弾いていらしたようでもしかしたらその頃聴いていたのかも知れませんし、CHICAGOのギターの阿部寛さんや、Westside Storyや42nd Streetでいつも一緒だったSaxの副田信孝さんとは、高校時代に一緒にバンドをやっていたらしく、その奇遇にのけぞりました。スパイシーに情報がありました。

たぶん、同輩も居ないし30歳代も居ないこの環境は人知れずプレッシャーだったかもしれないけど、きっと吸収するものは多かったろうし、なかなかプレイも柔軟性に富んで感心しました。
来年には30歳になるようで、これで大人の仲間入りかしらん(爆)
酒も強くて、一緒に飲んでいて楽しいが、酔わないので面白くない(爆)
上手い紹介のページが見つからなかったので今日会ったら訊いてみよう。
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● COMMENT ●
ドラ吉さん、ありがとうございました。
ただ、こういう公演で集うバンドというのは、普段ユニットとして演奏活動をしているわけではないので、独自にライブを行うということがまずあり得ないのです。
まず第一に僕が何も弾けない(爆)
宮地さんとは、実は数日前、大阪で再会し、3時まで一緒に盛り上がっていました。
別の公演で滞在していたのですが、その再会は僕にとっても嬉しかったです。
また名古屋で役者の人たちともバンドの人たちとも楽しい時間を過ごせるのが楽しみですが、名古屋のその時期の暑さは半端じゃないので、タキシードを着て弾くとそのうち白く(学生服を着てサッカーをしていた中学生の頃以来、服に塩が浮く(爆))なりそうで、まあダイエットにはなりそうだけど、ただ、弾くだけじゃないからなあ、、、。
最高[i:63913]
ドラムの宮地さんステキ

楽しみにしてますので、実現させてください!
>つき物が落ちたような顔をしているね、楽しかったんだね
よかったです。喜んで貰えて。
また来てください。
千秋楽
音楽も親しみやすくてとても楽しかったです。
演奏は、歌を包み込むような温かさ、主張しすぎないセンスの良さが素晴らしかったです。准さんのいつもの音楽が全体の雰囲気がを作ってる感じがしました。
私が帰ってくると・・・
主人が「つき物が落ちたような顔をしているね、楽しかったんだね」と言ってました?笑 私には今まで見た中で一番楽しかったかもしれません。
もっと、日本でも人気が出て皆に知られていいミュージカルだと思いました。再演があるといいですね。
今月からオスカー改めじゅに~にょや白石准にもどります
ありがとうございました。
みけさんをはじめ、見知らぬ方からもご投稿を頂いて感謝です。
本当は一週間くらい休みたいところですが、たぶんすべての出演者、演奏者は翌日から別のことに始動しているものと思われます。
この仕事はすぐに前の事を忘れなければやっていけません。
思い出と経験値は財産にして、僕の気持ちも明日の演奏会にすべてを注ぐつもりです。
“セロ弾きのゴーシュ”も明日の演奏会のために一部音楽をマイナー・チェンジしました。
それが凶と出るか吉と出るかは明日の昼頃には判明することでしょう。
今日はCHICAGOのリハーサルです。
昨日も今日も、久しぶりに生のピアノを弾きます(爆)
ぺぐさんのおっしゃるとおり、このバンドは最高でしたが、残念ながらこのバンドが集うことはもう二度と無いかも知れません。
再演があるかもしれませんが、再演というのは、出演者にせよ演奏者にせよまったく同じメンバーが再集結したというのは経験ありません。
今回の舞台を観て、これに出たい!と強烈に意志を固めたキャスト候補も客席に居たかも知れないし、僕にせよ他のバンドの人にせよ、次回オファーが100%来るとは限らないし、他のとぶつかっていたり様々な理由でまったく同じ状況にはなるはずがありません。
僕だってなんらかの理由で突然抜擢されたポストです。
次回は同じ事が別の鍵盤奏者になる可能性がないとは誰も言えません。
だから、思い出は大切に、そして家族の様だったあのカンパニーは始まりはあっても終わりは必ずくるのが毎回のならいなのです。
CHICAGOだって同じですから、、。
毎回燃え尽きるしかないのです。
お疲れ様でした!
本当に楽しい作品、素敵な作品をありがとうございました。
無理を承知でいえば、この素敵なカンパニーのミュージカルをもっともっと聴いていたい、観ていたい、G&Dの世界に浸っていたい・・・ところですが。
月刊ミュージカルのニッキとの対談も拝見しました。なんだか本当にすごーく信頼しあって、いいお仕事されてるんだなぁなんて、生意気にも思ってしまいました。
「シー・ラブ~」のときだってオスカー白石さんがいらしたことで、どんなにかニッキは安心して初演出という大仕事に臨むことができたろう・・・などと勝手に想像して胸が熱くなってしまいました。
次の「シカゴ」でも、素敵な演奏を楽しみにしています。
祝・千秋楽 そして演奏会もCHICAGOも頑張ってください。
千秋楽おめでとうございます
なんで?なんで合っちゃうんだろう?とまるでマジックのよう。
ジャズなのに嫌味でなく、
舞台を包み込むようなあたたかさを感じました。
演奏者もキャストであり、
お背中に思いっきり手を振ってしまいそうになりました(笑)
再演もまた伺います!
どうぞお疲れが出ませんように。
千秋楽♪
おめでとうございました☆
ゆっくりと‥
疲れを癒しつつ‥
呑んじゃって下さいw♪
(^o^)v
あのバンドだけのコンサートがあったら呼んでください(^^ゞ‥妄想デス♪
紹介ありがとうございます
光栄です
演奏する環境としては、とてもやりやすい環境とは言えないなかで、職人たちが毎日頑張っていますので、芝居の中の、重要なパーツとして認識して評価して貰えたらそれは実にありがたいことであります。
せりふから歌への自然に流れるような展開というのは、この作品のあちこちにありますね。
昨年関わったソンドハイムのミュージカル、
Sunday in the Park with George
http://juninho.blog16.fc2.com/blog-category-85.html
も、もっとそれが際だった作品だと思いましたが、良く「なんでミュージカルってしゃべっていたら突然歌い出すんだよ」と茶化されることも耳にしますが、その突然歌い出す感じが如何に説得力を持って貰えるかっていうのは、ほんとにちょっとした紙一重の差で、自然に受け止めて貰えるか、とても違和感をもたれるかになってくると思うのです。
音楽家の質にも関わってくるけどやっぱり今回の独唱や重唱をするキャストたちの耳の良さ、感性のするどさがすばらしいから、そうなっているとは毎日実感しています。
なんで、合っちゃってるか、普通ならあり得ない箇所はたくさんあるんですよ(爆)
素晴らしかったです
あっという間の、そしてとても楽しい時間でした。
コメディーの中にも上品さを感じる音楽。すべての曲が舞台の隅々にまで行き渡って作品を包んでいるような、とても丁寧であたたかい音。
前回のSHE LOVES MEのときも同じ感動をしましたが、バンド方々の作り出す音は、決して舞台の添え物かのように聞こえる音楽ではなく、役者さんたち、照明や音響のバランスと一体となって、楽器を弾いているのではなく演じているように見える(きこえる)錯覚に陥りました。
せりふから歌への自然に流れるような展開。
「セリフをいいました」、「歌に入りました」、「おどりました!」という、もちろん、演目によって、場面によってはそういう区切り感みたいなものが良いときもあるのでしょうけど、今回は今まで見たミュージカルのなかでも、なんて流れがエレガントなのだろう!とうっとりしてしまいました。
それぞれのソロ、デュエットなどの素晴らしさはいうまでもありません。
セリフと絡み合った前奏の段階から、すでに美しい音色で鳥肌が立って釘付けでした。
ピアノとクラリネット?が際立ったところでは、あまりのとろけるような歌いまわしに私のハートはもう、ぐわんぐわんのでろんでろん状態です。
「アタシの青春返してよ」のところあたりからの音楽もとても印象的です。
ただ、あの瞬間は、ずっとストーリーにのめりこんでしまって、まるでアデレイドの友人になっているかの気持ちになっていたので、
「アタシの青春返してよ、といいたくなるのは生きている以上何度も経験することなんだし、自分が好きで納得して恋人やってるんだから、そんなつまんないこと口に出すのは、女が廃るでしょ!」
っていう妙なツッコミを真剣に心の中で入れてしまいました。(ムキになってどうする!)
でもまぁ、それだけ純粋に思っている女性はカワイイってことなのですね。
きっとそんな振り回されているかのようなかわいいアデレイドに、実はネイサンのほうが振り回されてしまってる。。。
かわいいお二人の世界を見せていただいたようで。。。
余計なことまで書いてしまいましたが、とにかく、こんなに丁寧で舞台上の全ての人が発するエネルギーがまっすぐに客席に届くミュージカルが、今回の作品を作り上げたステキな方たちの手によって、もっともっとたくさん上演されるとよいのにな、と思います。
これからも鍵盤ニストとして?また、舞台全体を絶妙なタイミングで進めて一体化させてゆく触媒のようななくてはならない絶対的に大きな大きな存在として、ご活躍されますことを心から応援させていただきたいと思います。
一観客としてささやかにつぶやきを書かせていただきました。
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