すべてが計算されて作り上げられていること@CHICAGOこぼれ話5 - 2008.09.12 Fri,09:52
前回、この仕事に関する投稿後には、僕もダンスのなかで弾くことが増え、別々だったリハーサルが統合されていき(そして現在はまたあえて分散されて基本に立ち返ったりする)、先週末には一幕を初めて通しました。
現在は主に二幕を当たっていますが、こんなにダンスにいろんなことが象徴され、そして歌詞の一つ一つ、そしてそれにドラムス(前にも書いたがダンスの振り付けには最初からドラムスも参加している。)が効果音やそれに類する重要な台詞や振り付けに同期しているものを他に知らない。
ゆえに、現在も歌詞や台詞は毎日のように変更が試されている。
稽古ピアノは二人いるし、指揮者と音楽監督が毎日いるので、キャンディードやザ・キッチンの時のように、すべてを自分が背負って一人で、馬車馬の様に弾き続けているという状況ではなく、単純に弾いていればいいし、二人のピアニストが同時に同じ部屋にいるときは、二台で弾いたりする(実は本番と同じセットが一番大きい稽古場には最初からあるので、本番に弾くのと同じ楽器と同じ位置で弾いています)ので、気分はとても楽で、こういう関わり方をしてきたなかで、初めて思うのだけど、他人事の様に、この作品は弾くより観た方がおもしろいかもしれないと思う位だ。(爆)
まるでバッハの音楽の様にダンスが対位法的といえる動きをしているところがある。
同時に何カ所かで全然違うことをしている動きがあって、それがいつの間にか一つの群舞になったり、ここまでアクロバットみたいな振りってありかよ、というようなスリル、それに全部計算された音楽。
自分も来日公演を観た記憶があるのだけど、ここまでいろんなことやっていたというのは一回観たんじゃ覚えてなかった、、、。
たしかに、振り付けはその国のメンバーや文化に合わせていろいろチェンジがあるらしいから、韓国の振り付けと日本の振り付けはたぶんあちこちでちょっとちがうところもあるだろう。
こう思うと世界のあちこちのヴァージョンを観てみたくなる。
やっぱり、ダンスが躍動する作品はおもしろいね。
でもこの作品は、日本で最近起きているいろいろな犯罪にも全部通じてくるから、とても諧謔的に構成されているんだけど、とても普遍的だとは思う。
(船場吉兆の有名な記者会見から、有名になりたくて犯された様々な殺人事件、ハイエナの様なマスコミ、真実がどうだったかというより、どう弁論を展開するかということが大事な裁判、etc.数え上げたらきりがない)
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