★2005/7/28,29,30,31二期会オペラ公演 - 2005.07.25 Mon,10:38

今回の演目は“フィレンツェの悲劇”&“ジャンニ・スキッキ”の二本立て。
前者はツェムリンスキーの代表作。
後者は“私のお父さん”というソプラノのアリアで有名なプッチーニの喜劇。
両方ともフィレンツェを舞台とした一時間くらいの作品なのだが、巧妙に演出で、二つの作品が「無関係ではない」ように細工されている。
こういうアイデアはとても面白い。
といっても舞台を観ることは最後まで出来なかったから視覚的に何が行われていたのかはさっぱり分からないが。(爆)
作曲家も国も言葉も、悲劇と喜劇のジャンル自体違うのでコントラストは激しいがこういう連結のアイデアはとても面白いと思います。
両方とても良い曲だと思います。
演奏するのはチェレスタ。楽器はシードマイヤー。
フィレンツェの悲劇の方は、途中そうとう弾かないで待ち続けるところはあるけど、弾くときはそこそこ忙しかったりするのだが、ジャンニ・スキッキのほうは、トータル14小節しかない(爆)
別の記事にも書いたが、たぶん、プッチーニの方は労働条件として、打楽器奏者のその時演奏していない人がチェレスタに乗り換えることを想定して書かれているからこれだけ少ないしツェムリンスキーのパートの様に、いわゆるピアニスティックな細かい動きはない。
だから辛くなるほど非常に暇だ。
それなら、ピットから客になって舞台を見られれば良いが、運の悪いことに一番ピットの舞台側(奥)にいて指揮者を見ている位置なのでそれは不可能だし、そもそも、写真の通り舞台の前面に張り出した部分の下にいるから、リハーサル中立ち上がって覗くことも出来ない。
ミュージカルと違って、舞台の声をスピーカーでフィードバックするわけでもないし、ほとんど歌い手の声が、この位置だと演奏してないときはかすかに聞こえるけど、自分で音をだすともう聞こえない。
屋根の下で弾いているので、後ろの壁や屋根に反射して、自分の音はやたら普段より大きく聞こえるが、外には「そのようには」聞こえているはずはないので、実際に聞こえている音と、客席に届いたものを想像すること対する力加減は気をつけないといけない。
歌い手の中には知り合いが何人もいるが、歌合わせの時に会った以来今後は会うことさえないかもしれないし、舞台衣装を見ることさえない可能性がある。
今回は完全に「とても細かい部品の一つ」のお仕事。
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★2005/7/24(日)白石准がMFYサロンにあるベーゼンドルファーを弾く会3 - 2005.07.25 Mon,08:30

今回は、ほぼ20年ぶりに再会したオーボエの福田雅夫氏とのDuoである。
彼は、現在ドイツのリューベックに在住し、オーケストラの仕事をしているが、夏休みで帰省したチャンスに、このサロンを管理している青少年音楽協会の主催で(タイトルは自主公演のままだけど)フランスの三人の作曲家、サン・サーンス、プーランク、デュティユのオーボエのソナタを演奏した。
合間にフォーレやラヴェルのピアノ独奏もした。
アンコールがあったので、妹君の、ウタコちゃんの踊り付きでマイケル・ヘッドのプレストという曲を演奏した。
彼とは大学の時に出会った。そしてそれがきっかけで、彼の家族(バレリーナや指揮者)とも全部仕事上おつきあいができ、特に、母君の雑賀淑子さんには、拙作の“どんぐりと山猫”を二度もバレエにしてもらったし、八王子車人形とのつきあいが僕にはあったので、紹介したら、バレエと車人形という異色の組み合わせで、おやゆび姫をスコットランドに公演しに行ったり、自分の作曲で、古事記を題材とした作品などを作曲することになったりした。
今回演奏したMFYサロンの元の持ち主、エロイーズ・カニングハム女史もこの出会いから交流ができたので、今回彼と共演したことは、ある意味当然の帰結なのだ。
彼はすぐにパリに留学してほとんど学生時代は付き合いはなかったのだが、しばらくして、
び~た日記にフランスでの出来事のことをつづったおりに、この文章には彼は登場しないが、このコンクールのあと、一週間くらい彼のアパルトマンに滞在したことがある。
初めてのパリだったが、このとき受けた様々なカルチャーショックは忘れられない。
そういう意味でも今回実に久しぶりに共演できたことを嬉しく思います。
この記事は別ブログから移植されたものなので、当時頂いたコメントをここに記します。
■男同士の友情が感じられるコンサートでした。
今回は、初めて二階で聴きましたが、その関係か、拡がりのある、とても良い音で聴けました。ピアノ自体も段々良くなっているのでしょう。視覚的にも、准さんの奮闘ぶりが良く見えて、面白かったです。
サンサーンスの最初の音で、オーボエはこんなに柔らかな音だったのか、と少し驚きました。
曲としては、プーランクが一番心に迫りました。
デュティユも迫力があって、面白かったけれど。それに、譜めくりがやたらとスリリングだった。(やはり、誰かに頼んだ方が事故がなくて良いと思いますが...譜めくり自体、とても難しそうですが。)
最後のバレーはサプライズでした。
カニングハム・ハウスで演奏が聴けるのは、本当に幸せな気分です。
女史の遺志をついで建物を管理して頂いている関係者の皆様に、改めて感謝申し上げます。
康 (2005-07-25 20:51:57)
■方針
ただ、物珍しいからという理由で企画したくはありませんが、やはりオーボエとかファゴットとかオーケストラの中では常日頃重要な役割を果たしているとはいえ、独奏で一般の人が聴くチャンスは多いとはいえないと思います。
そういう楽器をやっている有能な友人達とまたそういう企画を続けていきたいと思います。
juninho (2005-09-29 11:32:58)
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NHKのスタジオの公開録音 - 2005.07.24 Sun,10:19

トランペットの高橋敦君とやりました。
僕が津堅さんと良くやるゴッドファーザーの愛のテーマは終演後やたらスタッフの人に受けまくっていました(爆)
まあアイデアとしたら笑えるものね。聴いてない人はわかりませんな、、、でもここで説明はいたしませぬ。
アナウンサーの人がマイクをもって会場の人に話しかけたとき、なんとその人が僕に習っている人だったのでびっくりしました。
もう一人の出演者は、三浦友理枝さんでした。
すばらしかったです。
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Celestaを弾くときに困ること - 2005.07.23 Sat,00:07
自分の弾くCelesta(今回はシードマイーヤーのチェレスタを弾いています)のパート譜は1ページ。
いくら短いオペラだとはいえ、弾く小節数は、14小節しかない。
たぶん、プッチーニのチェレスタは、作曲当時(いまもそういうオーケストラはたくさんあるのだろうけど)は、打楽器でその瞬間演奏してないひとがチェレスタを担当したのだと思います。
だから、少ないのは、ボレロやパリのアメリカ人と同じことなのだと思います。
ボレロなんか、最後みんなが盛り上がっているのにチェレスタ奏者はなにもせず終わります。
これは、前述の理由を証明する良い例です。
他にもたまにあるけど、「音一個当たりギャラの値段が算出できそう」な仕事の時があります、チェレスタは。
数え切れない音を弾くヴァイオリンの人と同じギャラ(たぶん)なのは申し訳ない気がするときがあります。(爆)
今の日本のプロのオーケストラのほとんどは、打楽器奏者はチェレスタを担当することをしないので、もしプッチーニがチェレスタを弾くためだけに奏者がいると分かっていたらもうちょっと、いろんな場面にかり出していた可能性があるかもしれません。
もっと仕事をした気分にさせて欲しかったなあ(爆)
まあ、二本立てのもう一本のツェムリンスキーのオペラには、他のパートに比べたら多いとは言えないけど、そこそこ弾くところがあるからまあ良かったけど。
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楽器の良し悪しの印象はその楽器の置かれている場所にかなり依存する - 2005.07.21 Thu,00:42
最初ピアノ庫(実はただの倉庫)でちょっと練習したとき、「ああ、ありがたいことにスタインウェイ(ウォルナットっぽい化粧板のB型という、いわゆるコンサート用ほど大きくなく、しかしながら通常の家庭用よりは大きいもの。新品はこのクラスで1000万円近くする。)ピアノではあるけど、普段弾かれてないから、音の抜けは良くないなあ」と、かなりネガティヴに感じたのです。
でも、いざピアノを移動して、演奏するメインの展示場で弾いてみると、びっくりするほど気持ちよかったのです。
天井も高く、床面積もとても広い場所でしたから、残響もすごくありましたせいか、さっきのような「詰まった音」には聞こえなくて、空間に音がどんどん、羽ばたいて拡がっていく快感を感じました。
楽器というものは、楽器の素質も大事ですが、素敵に響く空間と一緒になって初めてその威力を発揮できるのです。
楽器と空間の音響効果もさることながら、そこにあった、ヴァンジの彫刻が僕の心のどこかをさまざまに刺激したことも確かでしたが。
学生時代、知り合いの金属で作られた作品を二カ所の美術館で観たとき、周りの風景が違って、作品そのもののイメージが、正反対と言って良いような違いを感じて非常に興味深かったことがありました。
音楽だけでなく、様々なものが、周りが変わることによってその印象も予想以上に変化していくように思いました。
あの美術館は、再び弾いてみたい筆頭の場所でもあります。
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自分の楽器01 - 2005.07.19 Tue,13:49

職業としてピアノを弾いているのにグランドピアノがないのか、と思う人がほとんどだろう。
二年前まで二十数年使っていた国産のピアノがあった。
とても気に入っていたKAWAIのGS30という機種だ。
もっとも初期のモデルだがその中でも「当たり」と自信を持って言える楽器だった。
今は知り合いの歌い手の家に嫁に出した。
写真の左がほとんど誰も知らないRachalsというドイツの今はたぶん現存しないメーカーのもの。右が新品で買ったけど、これも歴史は19世紀中盤からあるSeilerというメーカーのもの。
キャラクターは全然違う。
おのおのの事についてはまたいずれ。
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ミュステルのチェレスタ - 2005.07.17 Sun,13:00

知らない人の為に説明すると、外観は足踏みオルガンに見えるけど、鉄琴を鍵盤で弾くものだと思って下さい。
この楽器のデビューは、チャイコフスキーの胡桃割り人形のなかの「金平糖の踊り」だったそうです。
チェレスタといえば、金平糖ってイメージは大きいものな。
その逸話はかならずこの楽器やチャイコフスキーの伝記に出てくると思うのでネットで調べればたくさんヒットするでしょう。
あとは、ホルストの「惑星」でも活躍するし、最近ではハリー・ポッターの一番有名な「ヘドヴィックのテーマ」(第一作の映画の音楽のテーマと言っても良い、かなりの人が知っているメロディー)がほとんどチェレスタ協奏曲みたいに目立ちます。
色彩的に、ハープ、フルートや、ピッコロ(フルート)と一緒に動くことも多い。
このMustel(ミュステル)というパリの楽器はいまはもう会社がないらしいのだけど、チェレスタの中では今まで出会ったブランドの中ではもっとも音に「香り」があって好きです。
職場で出会うのはこの他には、シュトゥットガルト製のシードマイヤーというブランドのものがあるけど、それは好き嫌いで言うと、たまたまその楽器の方が音域が広いので、使うって感じかな。(爆)
ミュステルもいろんな楽器があるけど、こういうオーク(かな)の色のものが多い気がします。
ピアノと鍵盤はそっくりなんだけど、メカニズムがだいぶ違っていて、弦の代わりに金属の板をハンマーで打つ、というのは似ているけど、根本的に違うのは、打ったハンマーはピアノと違って自動的に跳ね返ってこないことだ。
だから、「ピアノと同じように弾こうとすると」音がつまるというか、強く鍵盤を押しつけたままにすると、ハンマーが金属の板に「くっついた」状態になるから実際に鉄琴を弾くように「マレットで鉄筋を打ったら離す」という事をしないといけないので、ピアノでレガートを弾くようなアクションでは弾けないことがあるから注意が必要だ。
これは意識しないでも弾けることだけど、ハンマーはピアノと逆で、上から下に金属片を叩いています。
まさに鉄琴や木琴がマレットで叩かれるのと同じ方向だな。
ミュステルはオルガンも作ってるね。(以下のサイトに行くと音が鳴るので注意)
http://www.jonathanscott.co.uk/mustel-harmonium.htm
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ノイマン - 2005.07.17 Sun,01:16

これも森田ピアノ@京都にあったノイマンというピアノだ。
今は存在しているかどうかは知らない。
最近の縦型はけっこう小さく作ってあってそうなると低音弦はそれほど重厚には鳴らないものだけど、これはいわゆるヤマハのグランドピアノで言うところのC5といわれる200センチクラスの楽器の持つ弦の長さがあると説明されたけどそれは弾けばすぐに実感した。
背も高い楽器だけにとても存在感のある深い音だった。
黒いピアノはあまり見栄えに個性がないけど、これはなかなか細かいところでおしゃれしているね。
自宅のRachalsも「同郷」のハンブルグだったし、Steinwayもそうだ。
楽器の街でもあるんだな。
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自分で触れた楽器ではないけど - 2005.07.16 Sat,15:58

それまで中身がなんだか誰も疑問に思わなかったのかなあ。それが不思議でたまらん。
動かそうにも重そうだし、かつ、中から音がしただろうに。(爆)
神戸に行ったら見てみたいな。綺麗な楽器だね。
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ブリュートナーのアップライト - 2005.07.16 Sat,15:26

その後2005年の4月末に再び訪れたときもまだ嫁には行ってなかったのでまた弾かせてもらった。
スタインウェイやベーゼンドルファーの演奏会用の状態の良いピアノには全国様々な大きなホールで出会うチャンスも多いけど、スクエアピアノだけでなく、こういう家庭用の楽器の良さは、ホールではなく「部屋」でないと実感できないわけだし、そもそも縦型ピアノの本当に良い音がする奴はたまらなく気持ちいいのだ。
外観もとても雰囲気があるが、音も良かった。
まだ本格的な手入れをしていなかったので、印象を細かく述べるのは失礼かも知れないけど、この時代の楽器に良くある、オーヴァー・ダンパー(あるいはアッパー・ダンパーとも言うらしい)によって、音の切れ際がなんとも余韻があって好きなのだ。

写真(突っつくと大きいのが見られるよ)にあるように弦の振動を止めるダンパーが弦を打つハンマーの上にあるからそう呼ばれるのだろうが、自分の家に縦型ピアノがある人は覗いてみれば分かるとおり、通常は、これに比べればもっと弦の中心、つまりハンマーよりは下の部分で音を止めている。
その方が効率は良いだろう。
なんでハンマーの上で止めるのかは他にも理由があるのかもしれない(知ってる人は教えて)けど、弦の端を止めると言うことは効率の面では望ましいとは言えないが、その分余韻が出るわけだ。
天才ピアニスト デヴィッド・ヘルフゴットの半生を描いた映画「社員」否、「シャイン」のなかで、彼がアップライトの前の板を取り外してアクションむき出しにして練習しているシーンで、メーカーは見えなかった(一回しか観てないから)けどオーヴァー・ダンパーだったのが印象的だった。
古い時代のアップライトには多いのだろうね。
でも弾く人によっては、音の切れが悪いので、これを好まない人も多いらしいけど、だからといって、「普通のダンパー」にレストアすることだけはやめてほしいなあ。
ブリュートナーのグランドピアノは、アリコート方式といって、スタインウェイやヤマハのそれとは違い、高音部の三本の弦の上側(つまりハンマーはその弦には触らない)にもう一本共鳴用の弦を渡してあるのは有名な話だが、この会社はやっぱり「余韻」とか「残響」というものに対する嗜好が独特なんだろうね。
多分戦前のモデルだけど、知り合いの歌の先生のご自宅にはとても良いブリュートナーのグランドピアノがある。
伴奏でたまにそこに訪れるのに、生徒と先生が話し込む間、俺はその楽器にかじりついているのが常なのだ。
この時代のブリュートナーだからか「その楽器」が特別なのか、最近のモデルはほとんど感銘を受ける楽器に出会ったことがない。
最近横浜の西洋館で弾くチャンスがあった。とにかく建物に風情がある。
もちろんそこに至るまでの外の庭園も、周りの住宅も風情がある。
吹き抜けの部屋で響きも良かった。
でもどうして、家具などはみんな西洋のものなのに、ピアノは後でおいた国産の「普通」の楽器なんだろう。
劣悪なものではないからコンサートは楽しんで弾けたのだけど、こういう楽器が西洋館にあったらどれだけすばらしい気持ちになれるかと常々思う。
ホールやサロンは、新品の楽器を買うことは当たり前だけど、サロンなんかこういう時代物をしつらえるという考え方も持って欲しいな。
もちろんそれにはメインテナンスできる腕の良いピアノ技術者がいないと駄目なんだが。
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書いてみると忘れてた気分を思い出すものだね - 2005.07.16 Sat,02:33

風情があるね。今度訪れたときはもっと長時間弾こう。
この投稿をした時点で、初投稿からの記事をかなり修整更新してしまった。
このブログを作るために写真を見ながらいろいろ考えていると、それに触れた時より今もっと触れてみたいと思うようになっているのが不思議だ。(爆)
でも自分の楽器で本番をすることがほとんどない種族なんだからどんどん楽器遍歴をつづけてその歓びを「記憶」していくしかないだろう。
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竹田楽器のスクエアピアノ - 2005.07.15 Fri,20:50

当時BBSでもこの写真は公開したし、この店には他にもチェンバロやクラヴィコード、オルガン、ハンマーフリューゲルなど実にわくわくする楽器があり、鍵盤弾きの好奇心の本能が目覚めてしまう、「博物館」というよりは、「遊園地」みたいなところである。
実際に博物館に行っても弾かせてはもらえないんだから。
どんな巨匠であれ、誰かが弾いているのを聴いたって、自分で弾いて聞こえてくる音とはうれしさは比べものにならないからね。
「音楽を鑑賞する」というより、「楽器を鳴らす」歓びのことの意味ですが。
ゆえに、他の場所で触ったスクエアピアノよりは、あまりに周りにも変わった楽器が多かったので正直、詳細な印象が残っていないのだが、また今年にも訪れることが決まっているのでその時にまた印象をつづることになると思う。
ブログ開設冒頭からスクエアピアノばかりというのも今後の展開に無理を来すかな。(爆)
実はもう一台興味深いのが同じ場所にありました。
でも検索エンジンで、スクエアピアノって探すと面白そうな専門のサイトにたくさんヒットするね。わくわくする。
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Steinwayのスクエアピアノ - 2005.07.15 Fri,19:02

時々地方に「巡業」にいってるみたいだね、調べてないけどスタインウェイジャパンのサイトに紹介されているかも知れません。
自分がこういう形の楽器を知ったのは1980年代半ばだったと思うが、東京青山のKAWAI楽器のピアノフロアで、スクエアピアノフェアみたいなのをやっていた時だった。
あれは空前絶後の催しだったと思う。
ディスプレイされていたこんな珍しい楽器が数台じゃなかった記憶がある。
その時に、初めて触ってみた。
純粋な「演奏会用の古楽器」というか「よそ行き」の楽器というより、家庭用な指向がいいね。

結局グランドピアノの欠陥は、弾いている人より客席にいる人に音を飛ばさなければ行けないので、ホールで、特にオーケストラの中で弾いていると、実は周りが大音響になると自分で自分の音があまり聞こえないときがあることは、そういう仕事をしない人には意外と知られてないことだと思う。
縦型(アップライトとか、ヴァーチカルとか、ピアニーノとか言う、いわゆる良く家庭にあるやつ)のピアノの上にある蓋が、奏者側に開くモデルは結構自分には聞こえるが、往々にして、譜面が置かれている前面に「壁」があるから(なかにはそこが透かし彫りみたいになっていて音が漏れてくるものはあるにせよ)聞こえるけど、このスクエアピアノほど、「自分のためだけに音が体を包んでくれる快感」はないだろう。
こういうスペースにほとんど真横に弦が張ってあるわけだから、消音するダンパーも結構小さいせいもあって、音が切れるときにすぱっと切れたりはせず、余韻をもって切れるから目をつぶってみると(つぶらなくてもだが)ホールの残響のなかにいるような感覚に襲われるのが気持ち良い。(それはチェンバロでも同じだけど)
部屋が途方もなく広くて経済力があれば、これとても欲しい。(爆)
これは他人の為に演奏することを忘れさせてくれる(爆)魔法の楽器だ。
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ウィーンで出会ったスクエアピアノ - 2005.07.15 Fri,18:32

自分のサイトには何年も前からBBSもあるし、独白用のものも自分で作っていたが、最近、猫と演奏会の話題は個別にブログを開設した。
ジャンル分けをすれば一つのブログで良いのだろうが、別にアクセスランキングに興味があるわけでもないので、今まで自分のサイトで項目別に分けていたように、演奏会と猫以外の話題をここに書き付けていくことにする。
最初の投稿として、何を書こうか迷ったが、とりあえず普段ホールなどで会えない面白い楽器たちとの出会いの事を書いていこう。
この写真の楽器は、六月末、仕事でウィーンに行ったとき、空き時間に訪ねた旧友の家にあったものだ。
写真はクリックするとでかく表示できるみたいだな、このブログは。
ドイツ語圏ではターフェル・クラヴィアとも言うみたいだね、この持ち主はそう呼んでいた。
英語では、スクエアピアノって形そのものをいう感じだね。
Tafelってどうも自分が最初に知った意味が、「食事」のイメージがあるから、まあ、板とか盤みたいな元々の意味から食卓という言葉に発展したんだろうけど、SuqareとTafelの意味するニュアンスは結構違ってイメージされちゃう。本当はそうでもないのかもしれないけど。
後で紹介するけど、数年前東京の羽田のそばにあるスタインウェイの倉庫の中で弾いたものはかなり現代のピアノに近い鍵盤の深さを持つし響きも古めかしいとはいえ現代のピアノだったが、これは、ピアノフォルテというかハンマーフリューゲルというか、19世紀のピアノの感触だった。音もそんなに大音響がするわけでないし。
詳しい素性については訊いたけど忘れたのでまたいずれコメントしよう。
だいたい現代のピアノは深さは10mm位あるといわれているが、これは4mmもないのではないかと思わせるくらい、タッチは本当に浅いものだった。
これだけ浅いと、「腕を使った弾き方」なんかしてはいけないね。
本当に手首から先だけで弾く楽器だと思った。
でもとてもチャーミングな音で、古典派以前を弾くには楽しい。
そうだな、次に紹介するスタインウェイのやつはロマン派だって違和感ないしガーシュウィンだって様になるけどこの楽器は形は似ていても、本質が違う。
中のアクションやハンマーの成り立ちが本質的に違うものね。
別の日に、知り合いのピアノ工房に連れて行ってもらって、二台の対照的なハンマーフリューゲル(俗にピアノフォルテという言い方もするが僕はピアノ技術者じゃないのでひょっとしてその二つには色々区別があるかもしれないが、今はチェンバロから現代のピアノの間にあった18世紀後半から19世紀前半までに存在したピアノの祖先という意味で同じ意味で使っている。)を弾いたけどそれらの方が鍵盤は深かった。
後に紹介するけどメカニズムもモダンのピアノのそれとは全然違うものなのだ。
ウィーン式って俗に言う奴だね。
この手の楽器はヨーロッパでも18世紀半ばに作られたらしいけど、アメリカでも時期はだいぶ後だけどラグタイムの時代からガーシュウィンまで(20世紀初頭ということ)はたぶんヨーロッパとは違う独自の使われ方していたようだし、アメリカで作られるようになったら楽器も色々違うんだろうね。
実はこの部屋の反対側にも、ベーゼンドルファーの1930年製の大きなピアノがあった。
それもすばらしい楽器だったので撮せば良かったのに、その日の本番(夜)を控えて練習してあわただしかったから忘れた。
元々僕は古楽器専門の演奏家でもないし、新しい楽器でたまらなく感動しながら弾いているときもあるわけだし、仕事の環境が「そこにある楽器で弾く宿命」にあるわけで、何でも古いものが良いとか、オリジナルの楽器で弾くことの「正当性」を主義として持ったり、モダンの楽器やそれによる演奏を否定する立場、あるいは逆の立場にもないけど、こうなると僕にとって「趣味」とか「嗜好」の領域だと言えるのだろうけど、最近妙にこういう楽器との出会いが楽しくてたまらない。
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★白石准がさくらアートホールのベーゼンドルファーピアノを弾く会9 2005/7/10 - 2005.07.10 Sun,17:45
前半は、偶然にも1685年生まれの三人の作曲家。
ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル:ファンタジー ハ長調
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタホ長調 K.46,ハ短調 K.115,ニ長調 K.96
ヨハン・セバスチャン・バッハ:パルティータ第一番変ロ長調
後半は、対極的な同時代人。
J.S.バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエル(C.P.E)・バッハ:
ソナタ第一番Wq55-1(通と愛好家の為の曲集第一集より)
ソナタ第一番Wq56-1(通と愛好家の為の曲集第二集より)
アマデウス・モーツァルト:ピアノソナタヘ長調 Kv.332
曲の対照はすごいです。
C.P.Eバッハはチェンバロで演奏されることが多かったとはいえ、後半の曲目はもうピアノという楽器の黎明期のものですな。
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これ以降は7/16に補足したものです。
スカルラッティはピアノを弾いたんだ
雑記帳のブログにも自分で自分へコメントしたんだけど、
渡邊順生氏のページにピアノの成立の事が記されているんだけど、どうやら、スカルラッティは僕が考えていたよりもピアノという楽器(もちろん発明されたばかりの)に触れていたらしい。
とても参考になるページです。
フォルテピアノのページを参照して下さい。
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