マニュエル・デ・ファリャの「三角帽子」の、そもそも三角の帽子って? - 2013.03.20 Wed,22:08
昨日(2012/12/27が第一回目の練習だったのです。最初の投稿日が2012/12/28だったから)はこの記事に書いた、千葉県の少年少女オーケストラの練習に住んでいる神奈川県最北部から、東京を横断して千葉まで行きました。
僕が弾くのは、大好きなスペインの作曲家、マニュエル・デ・ファリャの書いた、バレエ音楽の組曲版“三角帽子”です。
プロのオーケストラでもたまに僕は弾きますが、全曲通じてというのはそれほど普通では無い事だと思います。
第二組曲だけとか、終曲だけというのが圧倒的に多い。
それで、どうやら指揮者が立ち会う全体練習としては昨日が初日だったらしく、指揮の井上道義さんは、最初、この作品のく、周辺的なストーリー等の話をしていたのだが、そもそも「三角帽子」というのは、クリスマスパーティーで被るときのある円錐形のとんがり帽子が三角になっているものを想像しがちだけど、そうじゃなくて、こういうものだと持参して被って見せていました。
(ピンぼけはわざとさせたのでは無いが、子供の顔ははっきり映ってない方が良いらしいから丁度いいやと捨てずに出します。)

で、いつの間にかその帽子が僕のPianoの横に、曲中に乗り換えて弾くCelestaの上に置いてありました。
そりゃ、もちろん、指揮者が演奏を停め、子供に説明をしている間、暇な僕は、カメラを楽器の上に置いてセルフタイマーで自分撮りをしないわけはないわな(爆)
畜生、満面の笑みを浮かべたつもりが、タイミングを間違えて真面目な顔になってしまった(爆)

帽子の向きは僕が被ったのと違うけど、きっと僕の方が正しいような気がするが、きっと帽子が楽器に当たるので気にして被り直していたからこうなったのかな(爆)

彼には了解済み(爆)
実は帽子が楽器に当たって弾きにくいのでこの後すぐに脱がれてしまいました(爆)
面白かったのだけどな。
練習終了後に、記念撮影をしました。
左から、このオーケストラの音楽監督の佐治薫子さんと、指揮者の井上道義さんと、帽子を被ったままの僕と、ハープの山崎祐介さんです。

必ずや驚きを持って客席で眼を丸くすることになるでしょう。
チラシは、ここにあります。
すぐに売り切れますから早く申し込んだ方が良いです。
前に紹介した記事も書きましたが、この少年少女オーケストラの演奏水準は、半端なく高いです。
明後日本番でも大丈夫な位で、アマチュアとしたら、本番があと三ヶ月後なので、普通はこの時期の初めての練習なんてかっこにならないものですが、佐治さんを始め、様々なトレーナーの先生達の努力の甲斐あって、毎回素晴らしい演奏を展開しているのです。
そして、今回の指揮者もそうだし、毎回の演奏会、アマチュアの専門の指揮者ではなく、他にも僕の仲良し、佐渡裕ちゃんとか一流の指揮者がいつも指導するという贅沢な団体なのです。
最初の練習は何時から始めたんだろうな、きっと今年の春の演奏会の後、新学期に入ってメンバーが入れ替わってからすぐなんだろう。
だから、もう子供たちは暗譜で弾ける状態なのだろうな。
今日の練習は午後からで、僕もハープも指揮者も練習開始直前に行きましたが、朝から昼間ではびっちり練習していたようですし、、。
今日のトークで、井上道義さんは、今話題のベネズエラの子供のオーケストラ(エル・システマという歴史のある国の事業)と良い勝負をするくらいのレヴェルにあると鼓舞していましたが、それはあながち間違えては居ないと思います。
ただ、僕が前回来た時に比べて、男の子の比率が非常に少なくなっていて、その分、ちょっと「優等生的」な音になっていて、それを井上道義さんは結構残念がっていました。
ベネズエラのオーケストラは男の子の比率が高そうに見えますね。
脱線してしまいましたが、比較の問題では無くとにかく上手い。
嫌みな意味では無い巧さがあります。
だって、弾いている時、「子供とやってるんだ」という意識はありませんから。
音楽にちゃんとどっぷり浸かれる。
この辺は、僕が20年以上おつきあいしている、横浜のヴァイオリン教室で居るときの高揚感と共通しています。
その他にも中学や高校のブラスバンドと共演する事もたまにある僕にとっては、単に可愛いというレヴェルでは無く本気でやっている子供たちとやるのは、自分の心も浄化されるし、大人の一流の人達と演奏しているときと全く変わらぬ高揚感を得ることが出来るので嬉しいです。
せっかくだから、この際、音楽作品としてでは無く、
かぶり物としての「三角帽子」についてちょっと調べてみました。
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楽器の王様 - 2013.02.16 Sat,21:17
昨日の演奏会は日経新聞の読者の為のものだった。
シベリウスのフィンランディアと、ブルッフのg-mollのViolin Concerto(Vn. 南 紫音さん)そしてサン=サンーンスの交響曲第三番「オルガン付き」(Org. 室住素子さん)
そのピアノを弾くことは告知していたが、リハーサル前にオルガンを撮ってみた。
あ、指揮者は川瀬健太郎さんという若い人でした。
ちょっと横顔がサッカーの香川真司選手に似てた(爆)けど、爽やかな音楽でした。
posted by (C)belokamensky
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Fortissimo - 2013.01.28 Mon,12:49
フォルティッシモと言いますね。
それに見えました(爆)
ちなみに、音楽の試験では、フォルティッシモと書かないと×にされそうですが、実は、試験の「苦し紛れの(爆)」解答にありがちな、「タブル・フォルテ」という英語風な言い方、学校では教えないけど、英語圏の指揮者は良くつかいます。
僕は、こういう元々、もうイタリア語というよりは記号の名前になっているものを元々のイタリア語で読むのには抵抗がありませんが、音の名前だったり、ハ長調というような調性の名前を日本のクラシック音楽では、ドイツ語、C-dur、そして、そうではない音楽ではC-Majorと呼び方が違う日本独特の風潮が実にナンセンスだと思っています。
ドイツ語の読み方で得したことはありません。
クラシック音楽を専門に勉強した人達だけに通用する読み方です。
英語圏ではクラシック音楽だって英語の読み方をしているのだから、ポピュラーやJazzで流通しているコードネームの簡単なものも苦手としてしまう日本のクラシック音楽の奏者たちの事を考えたら、最初から英語で教えれば良いと思うのですが。
それと、イロハニホヘトで、長調、短調と、ローカライズしたかつての指導者達にも、実に余計な事をしてくれたと憤懣やるかたない。
まったくナンセンス。
変ロ長調というのは素人には実にわかりにくいですよね。
これは、ドレミファソラシドの、シが主音の長音階であることを示しているが、英語ならB♭Major。
そのまま教えれば良かった。
一つの事を何種類もの言い方をするから混乱するし、だいたい、♭を意味する「変」は表意文字なのに、上下どっちなのかのベクトルがはっきりしないし、だから#なのか混乱する人も居る。
そして#を表す「嬰」に至ってはよりによってなんでこんな漢字を選んで、それに込められたのはどういう意味なんだ馬鹿野郎、って感じでしょう。
前にも書いたけど、台湾に行ったとき、この「変ロ長調」の表記を見て、中国の指導者の方が日本のそれより何倍も先を見ているなと思いました。
同じことを、降B大調と書いてあったのです、文字通り、B♭Majorじゃないですか。
どうせローカライズするなら、音名は英語のまま、そして上がるのか下がるのかはっきり意味が分かる漢字を当てはめる。
表意文字なんだから、それが誰にでも判る選択でしょう。
タイムマシンに乗ることができたら、そりゃ歴史上の大作曲家に会いに行きたいとは思いますが、この用語を作った会議に殴り込みして、「音楽用語をローカライズしないで原語のまま、しかもドイツ音名はやめろ」と強く異論を唱えたいと思います(爆)
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今日はアルペン登山の練習(爆) - 2013.01.08 Tue,09:18
僕は今日、山登りの練習(リヒャルト・シュトラウスのアルペン(アルプス)交響曲)に行って来ます(爆)
学芸会で言えば、Celestaの僕は登り始めてしばらく行った後に出てくる「滝」の役だ(って、そこしかない(爆))
この曲を知らない人達の為に後で追記しますが、良い曲ですよ。
交響曲と書いてあるけど、叙事詩みたいなもので、アルペンに登る様を数十分の音楽で表現したものです。
景色や、天候も表現されています。
頂上に立ったときの爽やかさもすばらしいですが、途中で嵐にあうところは、「ウィンド・マシン」とか「サンダー・マシン」という風の音や雷のを出す特殊な楽器、詳しくないけど、たぶん、この曲で始めて使われたのかなあ、言ってみれば音楽に、通常の楽器では無く、効果音を手動で付け加えた作品です。耳にも面白いけど打楽器奏者の方々が「演奏」している姿も普通は見られないから面白い。
オーボエ族も、確かヘッケルフォーンという特殊な、たぶん日本でも数本あるかないかの楽器を使います。
今日練習に行ったら撮ってこよう。
レスピーギの「ローマの松」でも、譜面に「テープレコーダーで鳥の声を重ねろ」ということが書いてありますが、最近は鳥笛でやることが多いし、そういうときに大活躍するのは打楽器奏者の方々ですね。
Celestaという楽器の名前を聞いたことの無い方々は、この記事に写真が載っています。
今回の数十分の交響曲の僕のパート譜もほとんど一枚(爆)
しかも、始まるところまでガイドはほとんど無く(爆)、譜面に「この辺から」と書いてある(爆)のは、その記事の作品と同じ。
たぶん、昔は打楽器奏者が乗り換えて弾いていたのだと思う。
始めて弾いた時、「この辺から」ってなんだよ!ヽ(`Д´)ノ
て感じで、やっぱりスコアを買って勉強しろということか、と思い、当たり前の事だが高価な譜面を買った記憶があります。
そうなんです、お芝居の台本とは違い、orchestraや吹奏楽を演奏している人は、人によって全体像は耳では聞くけど眼で見てない人が居たりします(爆)
自分のパートだけで吹きますから、指揮者が大事になる訳です。
僕も仕事として割り切っている仕事で弾く曲は全体が書いてある総譜を見ないで弾いている事も多いです。
でもこれはやっぱり好きだからということもあるし、自分が作曲してる一連の“どんぐりと山猫”なんかの作品と指向性は似ているところがあって、この曲から学ぶべき「描写」というのは、ドビュッシーやラヴェルと言ったフランスの作曲家の描く音の「絵」とはまた違うけど、このドイツの作曲家から得るものは無数にあります。
景色が耳で見えるんです。
そうだ、これは誰にも気づかれてないかもしれないが、拙作“どんぐりと山猫”の冒頭、手紙の提示の後、手紙をもらった一郎が登場して眠りに着くまでの場面は、完全に白石准が、リヒャルト・シュトラウスに憧れて、そりゃ、こんな拙い音の何処が、と思われるかも知れないけど、自分では彼の「ティル・オイレンシュピールの愉快ないたずら」の雰囲気に憧れて書いた音楽だったことをここに告白します(爆)。
それは、僕らはまだ演奏してないけど、語り手たちの楠定憲や高山正樹と、やるつもりで居た「イノック・アーデン」というテニスンの詩に書かれたシュトラウスの「語りと音楽」のほとんど誰も知らない作品も“どんぐりと山猫”作曲に於いては参考にしていたからだと思います。
最後に老婆心ながら書いておきます(爆)
このシュトラウスさんは、ワルツ王のヨハン・シュトラウスさんとは別人の19世紀の終わりから20世紀前半に活躍した人ですからね(爆)
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Rolandの創業者、梯さん、グラミー賞受賞おめでとうございます! - 2012.12.15 Sat,12:43
梯(かけはし)郁太郎さんが受賞された事を知った。
http://mainichi.jp/select/news/20121215k0000m020143000c.html
シンセサイザーや電子ピアノ、電子オルガン、そして、今回の受賞された部門、電子楽器やそれとComputerを繋ぐ企画のMIDI(Musical Instrument Digital Interfaceの略)に関して制定、そして各社のばらばらだった企画を統一して互換性を高める事を提唱し、実現した、GM(General MIDI)の規格。
もう相当なお歳であるのに、衰えることの無い、もの凄い創造欲に溢れた偉人の一人だと思います。
やっぱり何か他の人のやらないことをやり始めた人というのは凄いオーラがあります。
このblogを見に来ている人も、僕のほとんどの共演者も、習っている人も、僕の事を、Pianoなどの「生の楽器」を演奏し、そういうclassic系の作曲をする人だと認識しているでしょうが、どっこい、1/4以上は電子楽器とは密接な生活をしているのは、Rolandとのご縁がきっかけと言って良いのです。
僕とのファーストコンタクトが、電子キーボードだった場合、僕は「Keyboardを弾く人」と認識され、かつて、黛敏郎さんご存命中の「題名のない音楽会」の収録の時、Synthesizer奏者として参加していて、たまたまPianoが空いていたので休憩中弾いていると、スタッフから「え?白石さんって、Pianoも弾けるんですね」と云われた事だってあるわけですよ(爆)
初めてRolandという会社の人達とご縁が出来たのは、昭和天皇が逝去される直前、様々なコンサートが自粛ムードで中止されていた時期ですから、平成になる直前の事です。
その後、1992年頃だったか、日中友好20周年記念のイヴェントで、テレビ朝日のクルーとRolandのクルーと一緒に北京まで行って、シンセを演奏してテレビに出て「八木節を歌ってきた」という白石准の隠された人生のエポック(爆)、がありましたが、それをきっかけにとてもRolandと近くなりました。
現地のプログラムには、「白 石准」と、名字が「白」と綴られていたし(爆)、そのコンサートの折り、舞台袖で僕をみて居た、向こうのオーケストラの人たちが居たが、彼らにとって、僕がMozartを弾くなんて信じられないだろうなと思いながら弾いていたぞ(爆)
当時は、クラシック音楽系の音楽家でMIDIに傾倒している人はあまり多くなかったので、Rolandのセミナーやシンポジウムに頻繁に呼ばれて仕事を頂いていた折に、梯さんとは良くお会いして、僕の事も面白がって下さっていたし、まずその尽きぬ情熱に圧倒されたものでした。
(もし僕が演奏家を廃業して会社員になるとしたら、絶対にこの会社に入りたいとまで思った時期もあります。)
だから、そのご縁で、もう今は現行機種では無いけど、かつての家庭用の電子ピアノのデモ演奏には僕が弾いたグリークの小品が入って居たりします(爆)
(その録音は浜松のファクトリーでやりましたが、ほとんど明け方近くまで掛かって、朝9時に東京の玉川大学に戻って授業があったので、寝ないでRolandの社員と始発まで飲んでから行ったら、学生に「お酒臭い」と言われたことを思い出した(爆))
Wikipediaにもその一端が紹介されていますが、それだけ摘まんで読んでも、「ただ者では無い」感じがするでしょう。
彼の自叙伝もかつて読みましたが、その生涯は波瀾万丈、読み物としても面白いのでご紹介します。
![]() | ライフワークは音楽 電子楽器の開発にかけた夢 (2001/04/11) 梯 郁太郎 商品詳細を見る |
どこか、誰も考えなかったことを着想するという点では、Appleのスティーヴ・ジョブスに似ている所を感じます。
(Mac遣いの僕にとっては残念ながらRoland製品は、AppleよりWindows寄りなところが多くあったけどな(爆))
今は日本の企業がとても元気をなくしているけど、この分野じゃ、世界のブランドとして誇りを持って「日本の造ったtechnology」の会社と言えるものでしょう。
僕の人生に於いて、RolandとAppleのMacintoshという二つの夢溢れる20世紀の新しい会社の製品との出会いがあったからこそ、譜面は鉛筆を使わず、1991年くらいからMacのFinaleで書くようになったし、Musicalの中でSynthesizerのマニュピレートを覚えたし、電子楽器を弾くことが「片手間」ではなく本気の仕事になったし、MIDIを使って作品も残したし、20世紀に産まれたのだから電子楽器抜きの音楽生活は考えられないし、それを「きわもの」として考えているclassic系の人が居るとするならばそれは完全な間違いだと思います。
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「久しぶり」に連絡が来た相手からの仕事三連発 - 2012.11.20 Tue,13:05
まず、この記事のタイトルと写真は全く関係ないことを書いておきます(爆)
これは、この直前の記事と同じく、福島県いわき市の小玉湖でのものです。
AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G(単焦点)
実は明日から二日間、白石准の人生としてはたぶん最初で最後になるだろう、大きな仕事が控えている。
今までも何回かCDの録音をしてきたし、一回は知り合いのアルバムに独奏を入れたりもしたが、今回はまだ仕事の細かい内容は明かせないが、なんと天下のSONYのスタジオで、SONYの仕事として、独奏ばかりを録音することになっている。
ひょんなことで知り合った相手からだいぶ久しぶりに来た仕事だ。
最高音質で録るのではあるが、残念ながらCDになる訳では無く、再生するデータはネットで聴く事になるからかなり圧縮が加えられるのだけど、自分のここまで経験してきたすべてを出せれば良いなと、わくわく感の方が不安より大きい。
最高音質で録ったものは自分の楽しみだけで聴く事になりそうだが(爆)、それでも最高のSTEINWAY Pianoで最高のエンジニア、ディレクターと共に仕事をすることが一生の思い出になりそうだ。
そのうち、ネットで公開されたら報告をします。
あと、数年前に一度弾いただけの千葉県の少年少女オーケストラの主宰者の佐治さん(この世界ではカリスマ的に有名な先生です。)から先月かな、いきなり電話が掛かってきた。
その時に弾いたデ・ファリャの「三角帽子」の鍵盤パートをまたお願いしたいということだった。
白石准に限らず、この手の「その場限り」の仕事というのは鍵盤奏者には無数にあるが、まさか自分の印象がその人の印象に残っていたとはびっくりだった。
だって、指導している先生は、子供たちの事ばかり気になっているはずだと思っていたし、僕のパートは確かに目立つところはあっても、所詮管弦楽曲の中の鍵盤パートだと思っていたから。
是非とも、と請われたら、こんな名誉な事はないです。
少年少女と書いてあるから、単に「子供たちが頑張っているオーケストラ」と思うかも知れないが、この団体の演奏水準はその辺にある学生や市民オーケストラのレヴェルではない。
眼を瞑って聴くとプロの音だと勘違いするほどの素晴らしいものです。
しかも今回も前回も指揮者が井上道義氏であり、そういう人が指導するのだから推して知るべしということだ。
これは、もう宣伝しています。
http://www.cbs.or.jp/zaidan/perfomance_info/events/130324.html
チラシは、こっちにあります。
来年の2013/3/24(日)です。
いつも満員になるので、来ようと思われる方は(たぶん期待以上の演奏が聴けます)お早めに申し込んでください。
もう一つ。
飛騨高山は、元NHK交響楽団のトランペット奏者、栃本浩規君の出身地で、何度も彼とアンサンブルや独奏の演奏会で赴いた大好きな土地です。
その訪問の度に、地元の彼の友人とは懇意になり、何度深酒に及んだか判らない事になっていますが(爆)、その友人達のブラスバンドからも来年の秋の独奏者としての話が来ました。
まだ色々計画途上なので、詳細は来年になってから公開しますが、何年も連絡を取らない相手からこの時期に三連発のお話を頂いて、「ああ、僕の事、忘れられては居なかったのか、とか、最後に会ったのはいつだか判らないほど昔のことなのに、覚えていてくれたのか」という感慨に包まれます。
継続は力、という当たり前の結論に落ちたくは無いが、歳をとってくると、「続けていて良かった」という事を若い頃に仕事を貰う時の喜びとは違う嬉しさがあるものですね。
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憧れのハインツ・ホリガーさんと共演できた! そして、ピアノの内部奏法について - 2012.10.11 Thu,12:31
この日(先週の土曜日に東京錦糸町にある、すみだトリフォニーホールで行われた新日本フィルハーモニーの演奏会)は僕にとってすばらしい体験をしました。
世界的なOboe奏者にして、作曲家、そして今回僕は初めて指揮者として出会ったハインツ・ホリガー(Heinz Holliger)氏とのconcertの本番でした。
ハインツ・ホリガーって誰?(Wikipedia)
ホリガー氏に対しては、僕が二十代の頃、とても刺激的なOboeの友人ができて、三つのコンクールに挑戦していた頃、予選で演奏するアンリ・デュティユ(アンリ・デュティユって誰?(Wikipedia))のソナタ(僕の最も好きなOboeの曲と言っても過言じゃ無い)の演奏で、彼のお気に入りとして、ホリガー氏の演奏を参考に聴かされたのが影響し、その頃から僕の最も好きなOboe奏者になっていました。
その友人が使っている楽器も、日本では一番人気に使われる楽器じゃないメーカーで、ホリガー氏と同じメーカーの楽器を使っていた位、彼が音の指向性としてその楽器にも、そして奏者としても傾倒していたのだ。
これからの記事には全く関係ないが、その友人と受けた三つのコンクールのうち、フランスのトゥーロンで行われた時のエピソードは僕が1997年にwebsiteを開いた時、昨今の「写真中心」というblogのスタイルではなく、「言葉の洪水」というスタイルを取っていた頃に書いた印象深い海外の思い出(爆)
出来れば、この記事を下まで全部読んだ上で、この位置に戻り、その珍道中の記事は後に読んだ方がよろしいかと思います(爆)
彼は、四つの全く方向性の違う曲を振りました。
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芥川作曲賞の記事に、僕が弾いた曲の作曲者の山根さんがコメントして下さいました。 - 2012.09.07 Fri,10:03
それで思い出したのだが、先月末に、サントリーホールで「腹切り乙女」という曲を弾いた事をこの記事に報告した後、たぶん数日も経たずに、その記事を発見してくださった作曲者の山根明季子さんからコメントを頂いていました。(彼女のWebsiteはこちら。)
もう最近は撮りためた写真を次々と投稿しているので、すでに弾いたときの記事も数ページ先に流れて言ってしまっているので、コメント欄に書いても誰も読んでくれないかも知れないと思い、コメントを公開する事を許諾されているので、一つの記事にしようと思いました。
追記にペーストした、彼女のメッセージを読む前に、元の記事を読んでない人はまずそれから読んでから戻ってきて下さい。
記事が僕のただの「遠吠え」にならなかったことを嬉しく思います。
なお、写真は、東京六本木にある、サントリーホールの入口前の広場です。丸と直線、金色と赤と黒のコントラストが気に入っています。
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Pianoを弾く犬すげえ - 2012.03.15 Thu,15:49
元ネタは、らばQから見つけました。
http://youtu.be/LPVLWUsUQE8
どう仕込んだのか興味のあるところだけど、もうだいぶ慣れているらしく、笛を聴いてから弾くというより、もう解っていて弾いてるところもあるね。
どのくらい訓練してこの状態になったのだろうね。
でも笛の音の高低と、鍵盤の音の高さの場所を一致する様に教育したのって、すごいよね。
高いとか低いと普通に言ってるけど、周波数の違いがある訳で高い低いというのはあくまで文学的な表現だから、彼らにとっては、笛の音と鍵盤の右か左かの認識なんだろうか。
笛を吹いている飼い主?の人も吹きながら微妙に左右に体を振っているのでそれもガイドになっているのかもしれないけど、それにしたって、鍵盤の数の細かさを考えたらよくヒットしてるよね。
しかも、役割分担の箇所もわきまえているということがすごいし、ミスタッチがまるでないじゃないか(爆)
僕の主催するお弟子さんたちの発表会にゲストで呼びたいくらいだ(爆)
ちなみに、日本では、「猫踏んじゃった」で有名なこの曲、「蚤のワルツ」という題名になっていますが、そういう国も多いです。
だから、日本とは違い、犬はたどたど弾いていますが、彼ら(飼い主さん)は三拍子のつもりですね(爆)
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生徒の失敗は教師の失敗@ピアノ練習の覚え書き - 2012.03.08 Thu,11:06
ついでに言うと、先日ピアノを習いに来ている人たちの発表会をしたけど、それぞれの人にあった、本番ならではのミスや、やっぱりもともと出来てなかったところをミスったこととか、全部当人達は自分の努力不足、度胸不足のせいにしてるだろうけど、僕にとっては、サッカーの監督と同じで、「なぜ、そうなることを未然に防げなかったか」という事をとても反省しています。
やっぱりもっとやり方をこうすればああはならなかったかなとか、色々ね。
そしてちょっとやり方を変えて上手く行ってくれたところは、密かに当人よりも喜んで居たり(爆)
もっともいたずらっ子の様に面白がっているのは当人があまり気づいてないと思われる成功(進歩)を自分で感じたことも(爆)
自分の失敗から自分が学ぶ事も多いけど、監督をしていたり、指揮者や演出家、そしてこういう風に教えていて自分以外の人がミスったときは、やっぱりそれを指導している人のミスというのも感じるときはとてもあります。
だから生徒の成功と失敗は両方僕にも教育しているわけです。
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バットがボールを打つのです@piano練習の覚え書き - 2012.03.07 Wed,10:43

広いホールの客席には、女の子はほとんど居なくてほぼ全員高校球児という実にむさい空気(爆)
音楽ならプロの助言を高校生が聞く事は日常的なのだが、サッカーと違い、相撲や野球というのは組織がプロとアマチュアで全く違うので交流は無いどころか、親が野球選手だった場合、野球部に属している子供にアドヴァイスすると、協約違反でその子供やその学校が罰せられるという実に奇妙な時代が続いていたのだ。
それが、最近雪解けのようになり、こういう催しが開催されたのだと思い、素晴らしいと思った。
選手達の色々な発言に、熱心にメモを取る生徒や、隣の友達に、真似して検証している子とか居て、ほほえましかった。
きっと普段の学校の授業の数倍集中していたのではないかな(爆)
で、「どうしたら強い球を打てますか」という質問に答えたプロの答えの中に僕には興味深かったものがある。
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綺麗な音とは何だ?@piano練習の覚え書き - 2012.03.02 Fri,00:26

先日、我らが山猫合奏団の語り手の楠定憲(くすさだのり)が所属していて、かつ、僕も最近産休の人の代役でkeyboardを弾きに行く事もある、劇団あとむの「あとむの時間はアンデルセン」という、アンデルセンの童話に基づく4つの芝居を観に行った。
(というより、勝手にカメラマンをかってでていたから、1/3くらいはカメラのファインダー越しに観ていたのだが)
全員知っている人たちが演じる、別の芝居を観るのはとても興味があることだ。
何が?
つまり自分が見慣れている、ある登場人物を生きているのとは違う人格になっているのを観るのが楽しいからだ。
みんな、とても熱演していて純粋に楽しめた。
その中に、何時も観ている状態の延長線上で「頑張ってるな」と思える人と、それ以上に何時も演じている人間とは全く別人だな、と思える何人かの人に、心を動かされた。
翻って、演奏家の「音」についてこれに当てはめてみよう。
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自分の漠然とした考えがちょっと肯定されたようで嬉しくなった - 2012.02.23 Thu,11:33

間違いから学習する能力の高い人は、そうでない人とは異なる脳の反応を示す。という内容の事で、まさに自分が最近痛感している事だったので、実に嬉しくなったので紹介します。
僕のだらだらした文章より実に明快だ。
そしてもう一つ興味を引いたのが、今まで効果的だと思われていた勉強法を否定する内容のものだ。
これも偶然なんだけど、もちろん本番の控えている曲目は集中して一時に練習しているのだけど、ある意味趣味で練習しているものについては、ほとんど日替わりで違う曲を、しかも、気に入った場所しか練習しないやり方を今自分で実験している所だったので、実に面白かった。
前述の恐ろしく諄く書いた記事にもあったが、我々Professionalの演奏家がそうでない人と違う環境にあるのは、間を置いて、同じ曲を何度も演奏する機会が多い(ものによっちゃ、小学生の時に始めて弾いた曲を未だに弾いてる事だってあるし)ということで、最初にやった時は終わりじゃなく「初めて」と考えている事が多いという事だ。
発表会で達成感を感じてしまう人たちとここが違う。
数年後にもう一回とか、或はmusicalの公演の様に数週間から数ヶ月の間毎日弾き続けて居たものでその間に進化したとしても、もそれがまた再演するときには数年経っていたりすると、また違う物を学んでくる訳です。
だから何度も書くけど、素人の人が、発表会の一回の演奏で、上手くいかなかったからといって自分の才能を呪う必要は全くないという事だ。
学習効果というのは、自分自身に対する負荷の掛け方のバランスを上手くすると良いという事なのだろうな。
確かにリンク先に書いてある様に根を詰めすぎても逆効果なんだろうけど、だからといって習慣で緩すぎる練習になっている状態の時は、自分が辛くなるくらい負荷を自分にかけないと、今までの自分から先に進めないということは、体育会系の人たちのトレーニングを見れば一目瞭然なんだし。
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ゲシュタルト崩壊@piano練習の覚え書き - 2012.02.22 Wed,22:04
僕も良くあるのですが、それをゲシュタルト崩壊(Gestaltzerfall)と言うそうです。
心理学を勉強してない自分としては、なんとなく、イメージ情報で「書くより読める方が簡単である」ことから、良く言われる様に「右脳、つまり字の構造でなく全体的な印象で見ていた漢字」が、自分で書くことによって、「見ているだけでなく、書き順を考えたり、実際鉛筆で書いて肉体的な動作を経験している内に」最初の印象から、その役割が左脳に刺激を与えた時に、「字の見え方が変わる」のかなと思ったりしていました。
読むのと書くのとでは、難しさが違う様に、演奏も、聴くのと弾くのとでは雲泥の差があります。
そりゃ、聴いているだけだった時と、実際にそれが譜面になっているのを見た時の印象の違いに驚いた経験や、今は読解力が少しはできたので、読む事と弾く事のギャップは昔ほど違わないのですが、初心者の頃、譜面を始めてみた時の印象と、実際に弾いてみて感じた印象の違いにも驚きはありました。
全くピアノを弾く事が出来ない人がピアノ曲を聴くのと、その曲を弾いた事のある人が聴くのとどういう聴こえ方がされているか測定出来て視覚化出来たとしたら、それについては見てみたいと、実に興味のあるところです。
余談だけど、きっと、音痴と言われる種類の人は、自分が歌っている時に、同時に鳴っている、本来ガイドになるべきハーモニーが、たぶん聴覚としては聴こえているのに、認識としては、まるで聴いてないというところにも、その結果があるような気がするけど、まあ僕は学者じゃないから判らないが、知覚と認識というのはギャップがある様な気がします。
あ、この記事は音痴の定義をしたいのではなく、厳密に考えたらゲシュタルト崩壊とはちょっと違うかもしれないが、弾けない状態から弾ける状態になった後、しばらくすると、あり得ないミスが相次ぎ、自分の脳はいったい前に出来たのにどうしてこうなるのだ、と途方に暮れる状態に着いてちょっと考えてみたくなったので書き出したのです。
結果論としてとても長い記事になったので、あまりだらだら長い記事を読みたくない人はここで終わりにしてくださって結構です。
物好きな人は、追記へ(爆)
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