生演奏ではこんな配置は無いのだけど(爆) - 2012.12.15 Sat,11:22
そういう乗換は、管弦楽の鍵盤奏者には日常的なことなのだが、そういう場合、Celestaの置き場は、Pianoの右側に90°の角度で隣接して置くのがほとんどの状況だ。

Celestaは単音で弾く状況も多く、Pianoの演奏に比べたら右手を使う頻度が圧倒的に多いわけだから、Pianoの右側に置くのがアフォーダンスとしては当然だろう。
横の写真の様に左手はPianoで右手はCelestaを同時に弾くなんて曲も、Westside Storyの中ではあったりするからそういう置き方がポピュラーだ。(この写真の記事はこちら)
この写真のように大股開きをしているにも関わらず鋭角に配置しているのは僕の手が短いのと、この曲には必要の無いくらいYAMAHAの楽器の音域が広いモデルだったことと、しかも通常そういう弾き方をする可能性があるから、他の会社のCelestaのペダルは真ん中にあるのに、「ペダルは右足で踏む」という「この楽器を単独で弾くときの姿勢の自然さを追求した理由」だけでありがた迷惑で、YAMAHAがペダルを楽器の中心から寄せて右側に付けていやがって、凄く遠くなり、脚が拡がらなかったから届かない故、配置を鋭角にしているが、実は鍵盤が鋭角だと勿論手は弾きにくい。
(管弦楽鍵盤奏者の条件としては、脚が楽に拡げられることと手が長いことが必須条件だなと実感しました(爆))
別の記事にも書いたけど、Celestaがオーケストラの中での使われ方を知らないでこの一件親切な設計をしたYAMAHAの担当者出てこい!て感じですよ。

もちろん、協奏曲でない、管弦楽のパーツの一つとしてのPianoも指揮者に正対してはいるが、人間の向きは「指揮を見る」という事では重要なことだけど、「音の飛ぶ方向」という意味で象徴的なのは、録音の時のマイクの置き位置はPianoは、Pianoの独奏の時の客席の方向(蓋の開いている方向)から突っ込むが、Celestaは、楽器の背面に置くのであって、右側からも音は漏れているがそこにマイクを置いて録る意味がない。
(この写真の記事はこの記事とは無関係だけどここにあります)
だから、こういう理由もあって、Pianoの配置が通常だとすると、Pianoの右側に置くべきで、左側に置く理由が見つからない。

さて、楽器と椅子(この状態で演奏した)のこの置き方は何だ?(爆)
もともと、このCelestaの左には、電気Pianoがあったが、この記事でも紹介したとおり、通常は各々の曲で独立して録るので、スタッフも、「鍵盤奏者が曲中に乗り換える事を想定した配置」にしないでセッティングしているものなのだ。
この日も、録音して曲が進んでいくうちに、数曲曲の途中で乗り換える事が判明したので、楽器を理想的な配置にして、マイクのセッティングを変える手間よりは、奏者が抜き足差し足で乗り換えた方が手間が掛からないと思った。
もちろん、作曲者も乗り換えに時間を要すると判っているから6小節とかの「暇」がある箇所なのだが、生演奏と違い、頭にはHeadphoneをしているし、余計な雑音を立ててみんなに迷惑をかけるのはいけないと思い、窮屈な配置の中でどうやったらスムーズに動けるか考えたあげく、椅子の背もたれをこういう風に90°向きを変え、Headphoneのケーブルも背中側に垂らして置いて、移動中背もたれに引っかからないようにし、Pianoに移動するとき、譜面を持ったままなのだが、ぱりぱり音がしないように、きっと見ていたら相当怪しい動きをしていた見えない苦労があったわけです(爆)
さすがに裸足にはならなかったけど、こういう録音の時には、打楽器奏者や鍵盤の様に、移動するかも知れない楽器を担当する人は、踵が音のするような靴は履いていきません。
移動の必要性は、この写真にあるようなもっと多くの楽器を弾いた別の時は楽器間の距離もあったし、大変でした。

それに比べれば、今回はHeadphoneを付けたまま数歩歩けば良かったので雑音さえ立てなければ、そして、移動中に小節数のカウントを間違えなければ(爆)、大丈夫でした。
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ドビュッシーの管弦楽のための「映像」は、今まで感じたことの無い感覚の中で終わりました - 2012.09.07 Fri,23:59
下の写真は、開演直前の玄関の様子です。
前にも出した、以下の写真の噴水の向こうからこっち側を撮りました。
何と書けば良いか判らないのですが、今まで長年orchestraの中でCelestaは弾いて来たんです。
でも、今日は何か根本的に違う世界に居た気がします。
それは自分が成長したとか言う問題もわずかの割合で感じ方に影響を及ぼしているのかも知れないけど、どう書こうかな、、、
チャイコフスキーの「金平糖の踊り」がこの世でCelestaという楽器のために書かれた最初の作品であることは周知の事実なんだけど、それとか、ホルストの惑星の中の印象的なCelestaなんかは、「ピアノを弾く延長線上にある世界観」と書けば良いのかな、、、。
Celestaは今までも何度も書いてきたけど、そういう意味でピアノを弾くということと繋がっている楽器でもあるが、orchestra全体の音色のパレットの中で、特にドビュッシーやラヴェルの書いた音の中に於ける役割は、あるときは、光だったり、あるときは水滴だったり、波のしぶきだったり、そこに、「演奏者の名人芸が反映する世界」とでも言おうか、そういうものとは全く無縁の、「色の要素」に過ぎない「素材」であることが良くある。
そういう事も知った上で、でも、今日は今までとは違う感覚に包まれていた。
違うというのは、この直前の段落で書いた「素材」ということを否定するという意味じゃ無くて、その先に見えたものを感じたとでも言おうか。
たしかに金平糖の踊りや、惑星、そして最近では、映画「ハリー・ポッター」の「ヘドヴィックのテーマ」のソロ部分を弾いている喜びは何度でも味わいたいと思うが、そこには、書いた通り「Solo」としてorchestraの中で抜きんでた瞬間を楽しんでいるところがある。
しかし今日弾いたドビュッシーの音は、こんなにも繊細な全体の中で溶解するCelestaの音を聴いたことがあるか、と思うほど弾いていてぞくぞくしたということです。
曲が終わるのがもったいないという感覚です。
これはピアノを弾いている時に味わう喜びではありません。
この曲をピアノに編曲されたものを弾いても味わうことはできません。
弦楽器、管楽器、打楽器、ハープの全体が混ざった「空気」の中にチェレスタの音が、ハーブの様に隠し味として入っていることの充実感なんです。
あるいは、演奏されている全体の音が、クリスタルのコップにつがれた水で、とっても響きの良いモスクみたいなところで、一滴の水が上から垂らされて「ぽちゃん」と音がする、それがチェレスタなんです、というたとえがいいかなあ。
「俺が」弾いているという事はどうでも良い。
そこには自己主張とかいう世界もない。
ただ、最高に透明な、人に寄ったら全く聞こえてないかもしれない小さなチェレスタの音の中に、しかしながら、これが無いとこの曲の全体が崩れるというか、それはチェレスタだけじゃなく、他のすべての楽器の有り様もそうだから、最後指揮者のアルミンク氏がすべて独奏的な部分を弾いた人を立たせたのには意味があったわけでしょう。
こんなに良い曲なのに、なぜこんなに演奏されないのか実に残念です。
ドビュッシーという男の頭の中に鳴っていた音というのは、視覚、触覚、味覚、嗅覚まで含んでいる様な、単純な音じゃない、音なんだよね。
残念ながら今日は空席も見える満員とは言えない状態だったけど、今日の演奏は相当ご機嫌だったはず。
この曲なら毎週演奏会があっても良いよって感じだ。
穿った書き方をするならば、「牧神の午後への前奏曲」をピアノ弾きが聴いていて、あの夢の様な、そして絵で言えば、光と影の描き方のグラデーションが凄い世界に対して、編成にピアノがないから、自分がそこに参加できないジェラシーを感じていたものが、同じような世界に今度はチェレスタで彷徨うことが出来た喜びとでも書こうか。
こういう世界に居ると、なんてピアノってデリカシーの無い楽器だろうと思ってしまったりもする(爆)
もちろん、またピアノに戻れば、「ピアノしか出来ない世界」に酔うことになるのは判った上で書いているのだが。
子供の頃からラヴェルはすぐに好きになったが、ドビュッシーとフォーレは興味を持ったのが、二十代半ばで、本当に好きになったのはどうだろう、二十代後半からだけど、今日で、その「好き」という強さはこれまでの10倍は強くなった様な気がする。

上の写真は今日の練習の始まる前のものです。
今日はまるで初めてorchestraで弾いたとか、初めてCelestaを弾いた、とかの感動を持って帰る事ができました。
ふと思うと、最近光や色について、毎日写真を撮ることに執心していることと、こういう風に今まで聞こえなかった様に音楽が聞こえてくる様になった事には、思い込みだと言われそうだけど、絶対に関係があると思っています。
でも思うな。この感覚って、きっとヤマハやシードマイヤーのCelestaでは味わえないだろうと言う事。
楽器としては一番不完全に出来てるこのMustelだからこそのドビュッシーなんだよね。
チャイコフスキーと同時代に生きていたわけだから、彼にとってもこの楽器は最新兵器だったわけだ。
この楽器に巡り会えてラヴェルもドビュッシーもその管弦楽曲にスパイスが利いたわけだ。

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ドビュッシーの管弦楽のための「映像」は情景だけでなく、香りも漂う音楽に感じます - 2012.09.07 Fri,07:21

あまりに、音楽のネタが最近少ないので、たまには音楽の話題を(爆)
本日サントリーホールで弾く、新日本フィルハーモニーのサントリーホールでの定期演奏会(新日本フィルハーモニーの該当ページはここ。興味のある人はまだチケットはあるようです。19:15開演です。)で、僕は写真のCelestaを弾く。
件名にあるとおり、今日弾くのはドビュッシーの「映像」だ。
「映像」というと、ピアノのための二つの(各々三曲で出来ているが)作品がピアノ弾きの間では有名なのだが、この管弦楽のための曲は前から好きだったのだが、弾く機会が無かったからものすごく興奮しています。
周りで一緒に演奏している知り合いに訊いても、今日二曲目に弾かれるイベリアという曲だけ吹いたけど、全曲は初めてだと言っていた(だから、渡された時点で、僕の弾くパート譜には、前弾いた人の書き込みのある曲と、まったく書き込みのない曲があったのだ。)し、全曲弾いた事のある別のベテランの人も別のオーケストラだったから10年ぶりだとか、つまり、こんなに素晴らしい、ドビュッシーにとってもたぶん相当重要な位置を占める作品もそれほど有名な他の作品(「海」とか「牧神の午後への前奏曲」とか)に比べれば演奏頻度は多くないと言う事だ。
曲について説明のあるページは、ここと、そして、ここのものにlinkをはっておきます。
それを見ると、初演当時は、賛否両論だったんだね。
その時代の「現代音楽」な訳だから、今じゃ普通に心地よい音楽に聞こえるけど、Debussyが試したそれまでにない試みとかには、否定的な人も多かったのでしょう。
だから批評家の言う事は正しい場合ももちろんあるけど、近視眼的なものも多いというのは歴史が証明しているわけだ。
大まかに言うと、上のリンク先のページの説明にもあるとおり、この三曲は、最初の"ジーグ"がイギリス(スコットランド)、"イベリア"がその名の通り、スペイン、そして最後の"春のロンド"がフランスという、「世界旅行」みたいな音楽です。
ラベルやドビュッシーの音楽は、その音楽から景色が良く浮かぶ種のものだと僕は思いますが、この曲は、どうだろうな、よくケーブルテレビでチャンネルを合わせるNationalGeographicあたりの膨大なコレクションから自然の動画と組み合わせて見せて貰いたいとも思っちゃうほど、三曲の個性がそれぞれ違う景色が見えます。
最初のジーグは、最初titleが「悲しきジーグ」という風に着いていたらしく、途中では凄く盛り上がるけど、音楽の冒頭には哀愁があり、凄く晴れた景色というよりいは、どこか曇っているあの国のポピュラーな天気を思わせるような色合いを感じます。
そしてイベリアは三曲からできているけど、スペインの路地の活き活きとした喧噪や、お祭りの盛り上がり、そして、まさに、題名そのものが「夜の香り」というやつが二曲目にあって、Celestaが「夜の楽器」に聞こえる(夜のお菓子うなぎパイじゃないが(爆))、なんとも言えない、空気感というか、ぞくぞくします。
ラヴェルもドビュッシーもフランス人だけど、本当にスペイン風の音楽が似合うね。
最後の「春のロンド」は途中に五拍子の可愛いダンスがあるけど、本当にボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」が見える様な(フランスじゃないけど(爆))繊細な春への賛歌に聞こえます。
解説したページを見て、知らなかったのだが、もともとピアノ二台と管弦楽としても着想されていたということで、そのヴァージョンも聴いてみたい(弾いてみたい)。
僕の弾く量と言えば、全体の音楽のどうだろう、5%にも満たない様な気がするけど、同じ少なさといっても、ラヴェルのボレロなんかの、「ただの倍音成分」を担当している、という感じでは無く、もちろん、Celesta特有の、FluteやHorn、Oboeと重なって一つの音を作っている部分もあるけど、そこはかとなく、数小節だけSoloっぽくなる箇所があちこちにあって、弾く量はごくわずかだけど、何というか、「Celesta冥利に尽きる」みたいな作品です。
話は飛ぶけど、この二週間くらいで、日本のヤマハのチェレスタ(8月の芥川作曲賞)と、ドイツのシードマイヤーのチェレスタ(NHKのラジオの録音)と、そして今回はフランスのミュステルのチェレスタを三種類弾き分けるのも楽しいです。

たぶん、画像が小さすぎて良く判らないと思いますが、「春のロンド」のパート譜です。
CelestaはViolinたちにくらべて弾くところが少ないので、こんな譜面が多いのです。
「こんな」とは、自分が弾き出すところまでの情報が「書いてない譜面」ということです(爆)
僕は練習番号10番(小節数と別に音楽的にまとまりのあるフレーズごとに振られている番号を意味します。だから10小節目ということではなく、数十小節、あるいは、ものによっては何百小節待たされることもあるわけです。)から演奏の準備をはじめますが、冒頭からそこまで、そこそこの間は、待っているだけで、今どこを演奏しているかを知るために本番中スコアを見るわけには行きません(爆)
こういう仕事の難しさは、演奏する音符の難しさもあるけど、ちゃんと乗り遅れないで弾くということ自体への理解と、集中力が必要なのです。
たいていの場合、直前に誰かが演奏している「ガイド」が書いてあるのでほとんど問題はないのですが、それにしたって、同じフレーズを別の場所で演奏される場合もあるわけだから、そこで勘違いすると大変なことになります。
やっぱり初めて演奏する時(今まで聴いていた曲だとしても、聴くのと弾くのとでは全然違うものなのです。)は、「今どこをやっているのか解らない」ということが一番怖いので、今回は、スコアから「曲の最初からそこまで」の休みの小節数を書き込んであります。
もちろん、拍子も変わるしテンポも変わるから、単純にカウントして数えられるものではないのですが、その不安は初日の練習ですぐに解消しましたが、やっぱり書かないよりは書いておいて良かったと思う(爆)
次からはまっさらな譜面でも自信をもって弾けるとは思うけど、こういう苦労は普段独奏や伴奏やアンサンブルのピアノの譜面にはないね。
この曲に興味を持った人は、iTunes Storeあたりで、
Debussy Image for Orchestra
で検索するとでてくると思います。
そうそう、この曲の木管楽器、オーボエのパートを注目すると、通常のオーボエに加えて、orchestraではおなじみのコーラングレ(イングリッシュホルン)、そしてあまり見かけることが多いとは言えない、前記の二つの楽器の中間の音域を担当するバロックではおなじみの、オーボエ・ダモーレも活躍します。
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Rhodes PIano73 - 2012.09.02 Sun,10:33
この作曲家は僕に何時も何台もの鍵盤楽器を弾かせる事になるので、今日は5時間も取ってあるし、何種類だろうと思って覚悟していきましたが(爆)今日は4種類で済みました(爆)
下の写真は三台ですが、別室にレスリースピーカー付きのハモンドオルガンがありました。
今日時点では、まだ番組の放送予定も出てないし、storyについては全く詳細は分かりませんが、全6話を纏めて録りました。
どうやらアマチュアバンドが出てくるstoryらしく、今回は数曲バンド編成のものがあり、ちょうど僕は慣れてないジャンル(Drums,Bass,Elec.Guitar,Organ)でもあったので、下手さ加減は上手くでたかな(爆)
他は、flute,clarinet,2violins,viola,celloと、僕の弾く、piano,elec.piano,celestaでした。
何時もここで弾くと思うんだけど、ここのシードマイヤー(SCHIDMAYER)のチェレスタ、凄く弾きやすい。
orchestraで弾くとき、これほど良い状態のそれに出会う事は希だと思う。

そして、電気ピアノの名器といえば、言わずとしれた、Rhodesピアノ。
現在はMusicalの仕事などで、「電子ピアノ」を弾く事は無数にあるけど、今時「電気ピアノ」を弾けるというのは、毎回貴重な体験だと思う。
そうそう、譜面台なんか無い(爆)
タッチも電子ピアノとは違う(電子ピアノにdelicacyがないという意味では無い)繊細さがあって、アナログ楽器を弾いている充実感がある。
ただし、楽器の周りに着いているパイプ類は、僕の推測だけど、スタジオの中を移動しやすいように後で付けたものだと思います。
繰り返しになるけど、一般的に、「エレピ」と略されて言われる楽器は、Wikipediaにあるとおり、
電子ピアノ(エレクトロニック(electronic)・ピアノ)ではなく、
このエレクトリック(electric)・ピアノを指します。
故に、文章としては、「電子ピアノの色々ある音色(この場合おんしょくと読む)で、電気ピアノの音を出す」というのはあり得るけど、逆はあり得ないという事になります。
昔は生のピアノに比較して、なんと電気の音なんだと思ったこともありますが、いまじゃ電子ピアノ全盛だから、その中のサンプリングされた音というより、やっぱり実際にこのスーツケースの中から出てくるなんとも言えないアナログな音が好きです。
僕の守備範囲からしたら、これでライブやコンサートを出来るわけじゃないのだが(爆)
だから貴重な体験なんだよね。
これは電気を使ってるけど、ビブラフォーンなどと同じ種族と言っても間違いじゃ無いだろう、アナログ楽器なのだ。

これが型番。

このモデルとは外見はちょっと違うけど、同じ型番の音は下の動画の通りです。
(もちろん弾いてるのは僕じゃ無いよ(爆))
http://youtu.be/osF3dA1HD-4
休憩中にいたずら心を起こして、8階までエレベータで昇り、渋谷の街を録りました。
あまりこのアングルで写真を撮る事の出来る人は関係者じゃないといないでしょうね。
左に見えるのが、紅白歌合戦やNHK交響楽団の演奏会が行われるNHKホール、昨年は久しぶりに僕もドミンゴの演奏会でここで弾きました。
右側のが今見ても実にユニークなデザインの代々木の体育館です。
NHKホールの上に、エンパイア・ステートビルみたいな新宿にあるDoCoMoのビルがちょっと出ています。
(この写真だけclickすると大きく見えます。)
撮った後で気づいたけど、遙か彼方に東京スカイツリーも見えてるんですね。

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鍵盤を沢山乗り換えて録音しました - 2012.03.29 Thu,23:49

(写真の左から時計回りとは逆に、Piano, Cembalo, Celesta, RhodesのElec.Piano & Hammond Organ)
の乗り換えで、NHKでラジオ・ドラマのための録音に参加していました。
もちろん、この部屋には鍵盤しか写ってないですが、他の部屋には、他にも演奏家がセクションごとの部屋に別れてはいるけど、何人もいらっしゃいました。
(Violin, Cello, Flute(Alto Fl.持ち替え), Clarinet(Bass Cl.持ち替え), Oboe(English Horn持ち替え), Trumpet, & Percussionsの方々)
だいたい、いつも録音はしても本番を聞き逃す事がほとんどなので、今回は絶対聞くぞと思い、何時放送されるのかなと「新日曜名作座」のNHKの該当のページにて参照してみたら、昨年録音したものももう放送が開始になっていた事に気づきました(爆)
楽しみにしていたのに聞くのをてっきり忘れていました。
前回のは、池辺晋一郎さんの音楽、現在の(4/8からの放送)は菅野由弘さん。
後者の菅野さんは、もうすっかり僕をUtility Keyboardistと認識し、昨年もたくさんのKeyboardを僕にあてがって神経をすり減らしてもらったのですが、今回もそれを念頭に書いたとの事(爆)
認められるのはありがたいが、今回も乗り換えるたびにHeadphoneが刺さっている機械を自分で動かして楽器のもとに動くので大変でした。
NHKのラジオドラマの告知のページは刻々と更新されると思うので、今現在掲示されている情報をそのままここにコピーして御知らせします。
本当に偶然ですが、両方ともの作品で鍵盤を弾いています。
両方ともすべての放送の音楽を一辺に録音したので実に長丁場でした。
「春を背負って」については、この日に録音していました。
『春を背負って』(全6回)
【放送日】
2012年2月19日~4月1日
※3月11日は放送休止となります。
ラジオ第1 毎週日曜日 23:10-23:40
原作:笹本稜平
「春を背負って」
「花泥棒」
「野晒し」
「小屋仕舞い」
「擬似好天」
「荷揚げ日和」
脚色:古川壬生
音楽:池辺晋一郎
演出:川口泰典
技術:糸林薫(1~3) 伊藤寿(4~6)
音響効果:久保光男
出演:西田敏行 竹下景子
あらすじ:梓小屋と呼ばれる山小屋が、奥秩父の甲武信ヶ岳と国師ヶ岳の稜線を結ぶほぼ中間から、長野側にすこし下った沢の源頭にある。長嶺亨(36)は、4年前、それまで山小屋を経営していた父・勇夫が急死したため、脱サラし跡を継いだ素人小屋主。父をなくしたOLや、84歳のクライマー、7歳の女の子、ホームレスのゴロさん…美しい自然に囲まれたこの山小屋には、悩める人を再生する不思議な力がある。山岳の自然を背景に、さまざまな人間模様を描く。
『小松左京SF短編集』(全6回)
【放送日】
2012年4月8日~5月13日
ラジオ第1 毎週日曜日 19:20-19:50
※2012年4月8日から放送時間が変更となります。
原作:小松左京
「痩せがまんの系譜」
「三界の首枷」
「愚行の輪」
「宗国屋敷」
「空飛ぶ窓」
「歩み去る」
脚色:山本雄史
音楽:菅野由弘
演出:川口泰典
技術:糸林薫
音響効果:石川恭男
出演:西田敏行 竹下景子
あらすじ:小松左京。1931年、大阪に生まれる。1962年のデビュー以来、日本のSF小説界を代表する作家として活躍。不朽の名作といわれる『日本沈没』など、長編のほかにも、数多くの傑作短編を残している。2011年7月逝去。享年80。小松作品は、その勝れた先見性に娯楽性も相俟って、21世紀の今日でも新鮮さを失っていない。没後あらためて再評価が進む、SFの巨星が残した初期短編をお送りする。
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Many many Keyboards! 2011/02/12,Recording for Radio Drama - 2011.02.12 Sat,23:47
右上の部屋は別になっていて、もう一人のPianistがそっちに居たので、僕はPianoじゃないKeyboardの所にいってそこを守備位置にした。
故に、僕が弾いたのは、左からHammond Organ, Reed Organ, Celesta & Cembalo(Harpsicord)だ。

まあ僕はorchestraの仕事で3つ位までは同時に弾いたことはあったけど(Piano,celesta & Pipe Organ)、まあ発音原理がみんな全然違うし、これらの楽器をConcertで一辺に弾くことはまずあり得ないので、今日は乗り換えるたびに楽しかったです。
中には、曲の最初がHammond Organで、途中でCelestaに乗り換える曲もあり、そのために靴を脱いでそれ以降は靴を履かずに弾いてました(爆)
ちなみに、Hammond Organは、そのWikipediaにも説明がありますが、この本体から音が出ているのではなくて、その裏に、レスリー・スピーカーが置いてあって中で回転していましたから、その楽器を使わないときは音が出ているのでそれを停めにStaffが来ていたのが普通と違いましたね(爆)
Leslie speakerについてはここと、そしてここに説明があります。
あとcelestaに関しては、このWeblogにもこの記事が含まれているカテゴリにありますから参照してください。
Reed Organの曲を弾くときに、結構細心の注意を払ってPedalの鞴(ふいご)の強さを調節してcresc.やdim.を着けて弾いていたら褒められたので、Organistではないけど、嬉しかった。
最近、本業のPianoより、こうやって他の楽器で褒められたりPhotographで褒められると妙に嬉しい(爆)
あと気づいたこと、当たり前だが、今日cembaloの1曲目の時に和音のstaccatoがあったのだが、あまり上手く行ってなかった。
すぐにこれは、Pianoの弾き方をしているからだと気づき、それ以降は具体的に書かないけどPianoを弾くときにはやらないやり方で弾いたら実に良いStaccatoが出来て、ReedOrganの事もそうだけど、問題は楽器が自分に合うようにと(もし調律師が横にいたとしても)考える事じゃなくて自分が楽器に合わせないと何も始まらんということでした。

Dramaの内容については、女の人が主人公のomnibusみたいなのだけど、訊くのを忘れて帰りました。
明日以降に放送日などが判ったら追記します。
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CelestaのPedal - 2007.11.30 Fri,10:17

通常チェレスタ(これはフランス製のMustelという楽器)というのはこの写真のように中央付近にペダルがあるものだ。
一見ピアノと違って踏みにくいと思う人もいるでしょう。

事実二枚目の写真のヤマハのチェレスタはこのように右側に設計されているから「この楽器だけ」を弾くのには実にピアノを弾いているような感覚で弾ける。
しかしピアノとチェレスタは違うものであり、orchestraの演奏中にはピアノと始終乗り換えながら弾かなくてはいけないことがある。
乗り換えるだけならいいのだが、左手でピアノ、右手でチェレスタを弾くということもまれにあり、そういった場合両方ペダルを踏む場合ヤマハだとかなりの「大股開き」にならないとできなくなる。
二枚とも近くで撮ったから鍵盤がまっすぐ水平に見えないけどこれはレンズのせいで、もちろん実際に鍵盤が盛り上がっている訳ではないよ(爆)。
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jeu de timbresは鉄琴じゃなかった - 2006.09.06 Wed,00:53
チェレスタ(celesta)の構造はこの記事に紹介してあるので参照して欲しいが、今回チェレスタに並んで演奏されたジュ・ドゥ・タンブル(jeu de timbres)という楽器は外見はチェレスタにそっくりで、違いはその音域が少ないだけで、叩くハンマーの形状が違うだけだと思っていたけど、良くみたら(糞、写真を取り損ねた)鉄琴のような「板」ではなく、縦に立った小さいパイプ状の金属を、しかも下から(つまりチェレスタとは逆、チェレスタは上から打っていたね。ということは方向的にはピアノと同じ)打っている。
想像通り打つ素材そのものは金属だったけど。
プロのオーケストラであってもこの楽器を所有しているところは少ないはず。
今回演奏した新日本フィルハーモニーもほかの団体から借りていた。
メーカーだって製造したところで使う曲はチェレスタでさえそう多くないのにこれだと、たぶん有名どころでは数えられるしかないだろう。
この曲はorchestraの名曲としてファンも多いし、演奏頻度も多いけど、生で客席に居たら鍵盤奏者を観察すると良いです。
同じ事をやっているのが二人いるわけではなく、それぞれ「別の」楽器で違う場所で弾いているということがもしかしたら判るかも知れません。
話題からそれるけど、珍しい楽器でいえば、このダフニスとクロエでは、ウィンド・マシンというものが駆使される。
リヒャルト・シュトラウスのアルペン交響曲でも使われるその楽器はまるでラジオドラマの効果音の道具を持ち出したような、「打楽器」というには無理のあるどのジャンルにも属さないものでしょう。
そういう意味でもこの曲はCDで聴くよりは実際に聴いた方が面白いと思いました。
何回もこのオーケストラで弾きましたが、その度にフルートの独奏をする白尾さんという首席奏者は本当にすばらしい。
毎回聴いているとぞくぞくします。
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やっぱりなんやかんや言ってこの曲は本当に美しい。
鍵盤楽器は、チェレスタとジュ・ドゥ・タンブル。
写真の右側が前者、左側の小さい方が後者。
自分は今まで数回弾いたのは後者の方だけど今回はチェレスタ。
弾くところは本当に少ないから半分はお客の気分。
気持ちよくて毎日練習でこの音の渦のなかにいることが幸せだ。
ジュ・ドゥ・タンブルはたぶんチェレスタより前から存在する楽器かも
しれない。
モーツァルトの魔笛にでてくるパッセージはこれで弾いてたのだと思う。
グロッケンシュピール(鉄琴)を鍵盤で弾くと思えばよろしい。だから
キラキラした音がでる。
チェレスタは同じ鉄琴を打つ材料がピアノのハンマーの様に柔らかいか
ら音色が全然ちがう。(チャイコフスキーの胡桃割り人形の金平糖の踊りまで待たないとこの楽器はでてこない)
しかもこの曲のなかでだいたいは同時に演奏してないのだが一カ所だけ
盛り上がるところで同時になるから二人奏者が必要なのだ。
前にも書いたけどラヴェルはたぶんこんなに暇に書いたのはこれらの楽
器は打楽器奏者が演奏するように考えていたのだろう。
オーケストラの音楽にあまり普段触れることのない人はこれから入門す
るのが最適だと思う。
しかもCDではなく生演奏で聴くのが一番だ。
バレエのための音楽なので、楽器の出す音で様々な具体的な自然の中の
音を味わうことや理屈抜きに音の渦のなかに溺れて快感を得ることがこ
んなにも楽にできる音楽も珍しいと思う。
今回指揮者のアルミンク氏は、さかんに「ドイツ風な音を出さないでフ
ランス風の色彩感のある音をだしてくれ」と要求する。
それは主に音の立ち上がり方への注文だ。
もっとふわっと立ち上がって欲しいということみたいだ。
そういえば、ストラヴィンスキーやドビュッシーの管弦楽曲(協奏曲で
はなく)には素材としてピアノが入ることがたびたびあるが、ラヴェル
のそれは絶対にピアノはないね。
鍵盤を使うときはチェレスタだね。
そこに彼の色彩感が現れてるね。
ピアノ曲をたくさんかいているけどそういうときはピアノの裏に管弦楽の色彩があって管弦楽のときはピアノを使わないのだ。
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チェレスタの音域について、そしてメーカーごとの長所、問題点 - 2006.03.15 Wed,10:39
どんな検索ワードでここにたどり着いたかが分かるのだ。
前にも書いたけど結構多いのが「脚線美」というキーワードで、僕も女性の脚はとても好きなのだけど、たぶんhttp://juninho.blog16.fc2.com/blog-entry-36.htmlにヒットし舌打ちをしているひとも多いのだろう。(すみません)
その他に結構チェレスタというキーワードが多いのに気づく。
オーケストラで実際に弾くことのある鍵盤奏者以外には馴染みのない楽器であることは間違いない。
チェレスタというキーワードに「音域」というものが伴っているものもけっこう見かけたので、今日の投稿は鍵盤の写真を出してそういう検索をしている人たちのお役に立てればと思う。

何とも言えない可愛い音がします。
僕が一番良く声をかけてもらう新日本フィルハーモニーで弾くときはこの楽器を使うことが多い。
東京にある老舗のオーケストラで行ったことのあるところはほとんどこの会社のものがつかわれていました。
この楽器は見たとおり、4オクターブの音域を持っています。
一番下の「ド」の鍵盤がピアノでいうところの中央の「ド」の音と同じピッチだけど、譜面に書いてあるその音域より1オクターヴ高く鳴ることを前提としているので、一番低いドの音の1オクターブ上のところがピアノの中央の「ド」として弾きます。
チェレスタを検索エンジンで探せば必ずでてくる歴史上最初にこの楽器が使われた曲、チャイコフスキーの「胡桃割り人形」の中の「金平糖の踊り」はまさにこの楽器のための「協奏曲」と言って良いもので、この音域でその曲やホルストの惑星やまあだいたいのオーケストラのチェレスタを含む名曲は弾けます。

そういうときは、「下の音域」に拡がった楽器が必要です。
このミュステル社製の中には右の写真(つっつくとこれは画像が大きくなります)のように下側の音域が広い物も弾いたことがあるけど、これに出会うことは珍しいです。

左の写真はシードマイヤー社製の物で、これは僕があちこちで出会った限り5オクターブが標準な気がします。
ゆえに、僕はミュステルでは音域が足りないときはこれを使います。
ミュステルとは全然傾向の違う質実剛健な音がします。
音域が、昔学校によくあった足踏みオルガンと同じなので、バッハのインヴェンションなどはこれでほとんど弾けます。
ある日リハーサルが速く終わったのでサントリーの大ホールでインヴェンションとシンフォニアを全曲弾いて遊んでいましたが、古楽器やピアノのどちらにもない不思議な気持ちよさがありました(爆)
チェンバロで弾くことを想定したパルティータなどと違い、インヴェンションはクラヴィコードを想定して書いてあるので、この音域で弾けるのです。(シンフォニアの6番はたしか一個下のシまで下がるから無理だったけど)
スカルラッティなどはこの音域では足りません。
あ、チェレスタからチェンバロに話がそれてしまった。もとに戻そう。
ゆえにシードマイヤーで弾くと譜面上は、ヘ音記号の下のぶら下がっているドまで弾けます。
実音はヴィオラの最低音のドと同じ。
新日本フィルハーモニーもミュステルとシードマイヤーの二つをそろえているし最近たまにお世話になる京都市交響楽団も同様です。
この写真の時はたしかショスタコーヴィチの交響曲の11番の演奏で使いました。別にこの曲の音域はミュステルでもよかったのですが、指揮者の指定でした。
一回どこだったか、これより広い音域のシードマイヤー社製のものを見かけた記憶があるけど一般的に見かけるものではないはずです。
チェレスタのメカニズムに関しては、別の記事に写真を掲示してあるので、ご覧下さい。
外国に行けばそれ以外のメーカーのものもあるかもしれないけど、そういうものには僕は出会ったことは無いです。

ということはまだ発売されてからこの時点でまだ20年も経ってないはずです。
まず、メカニズムがいままでのチェレスタとは根本的に違って、ピアノのアクションがそのまま搭載されているのでタッチは「ピアノと同じように」弾けるということです。
チェレスタのメカニズムの写真はシンプルな物なので、ピアノのように弾くとハンマーが鉄琴にくっついたまま戻ってこないことがあるけど、ヤマハはそういうことはないです。
逆に言うとチェレスタとピアノは弾き方が全然ちがうはずのものだけど、ヤマハを先に弾いてシードマイヤーやミュステルに後で出会う鍵盤奏者は面食らうかも知れません。
それと、写真では見えないことで証明されるけど(爆)、ミュステルやシードマイヤーの楽器ではダンパーペダルが楽器の中央にありますが、このヤマハは右足の位置を考えてちょっと右寄りにオフセットしてあるので、ペダルを踏むのに足を置く位置がピアノに座るのと同様に自然に置けるのが特徴です。
この楽器と出会うのは、比較的創立から新しいオーケストラや、普段楽器を所有してなくてレンタルされたチェレスタで弾くことが多い、アマチュアのオーケストラ、そして寄せ集めのプロのオーケストラなどです。
写真の物はオーケストラ・アンサンブル金沢のものですが、写真をつっついて大きくしても詳細に見えないけどたぶん5オクターヴよりもちょっと広いかもしれませんね。
良く弾くのになんで音域を覚えてないかって?
そりゃ仕事しているとき改めて鍵盤の数なんか確かめてないもん。
楽譜に書いてある音をつかめないときに初めて鍵盤の数について注意が向くでしょう(爆)
しかしこの楽器の難点は、チェレスタのくせに「音がでかすぎる」(爆)ことなのです。
こういう言い方は妙ですが、「効率よく音が鳴りすぎる」ので、ミュステルで味わう「そこはかとない質量の軽い音」というよりは、実に芯のあるはっきりして(場合によってははっきりしすぎな)ずっしりした音がします。
普段チェレスタは単独で鳴ることもあるけど、ハープやピッコロ、ヴァイオリンのソロといった楽器と混ざり合って、鳴らす、つまり、音色の「部品とか要素」の一つなのに、異常に自己主張が強いので、この楽器で「そういう役割を要求されたパート」を弾くときには細心の注意が必要だったりします。
その代わり、音の強弱の幅はたしかにピアノのアクションを使っているだけにものすごくあります。
キャスターはついているけど楽器自体は縦にも高いし、すごく重そうでステージマネージャーの方々にはどうなんだろう、トラックに積み込むとき大変かも知れません。
たしか音域に関しては二種類あったようにカタログでみました。
でも狭い方もミュステルほどは狭くない。
映画「ハリー・ポッター」の有名な「ヘドヴィックのテーマ」から始まる組曲は最近オーケストラの映画音楽のコンサートでもとりあげられますが、この「ヘドヴィックのテーマ」の部分はあきらかに「チェレスタ協奏曲」の趣があって、たいへん細かく速いパッセージがあって、こういう「完全に独奏状態で金平糖の踊りより強烈な音楽」を弾くにはタッチのレスポンスや音量のでかさを考えたら最適に思います。
たしか2002年のサッカーの日韓ワールドカップの折りに特別編成された、スーパー・ワールド・オーケストラに乗ったとき、その曲があって、この楽器のおかげで結構派手に弾けた記憶があります。

僕の脚が拡がってないようにみえるのは単に体が硬くてこれでも限界に近いくらい辛かった(爆)
これで、なぜミュステルやシードマイヤーの楽器のペダルが真ん中についているか分かりました。
オーケストラの鍵盤を弾くときは時々両方を乗り換えて弾くことも多いし場合によってはこのように両方同時に弾くことがあるからなのだね。ヤマハはそれを想定してなかったのだと思います。
あとね、ピアノの様な、通常暗譜で弾く独奏楽器ではなく、普段はオーケストラで弾く訳で、「譜面を見ながら、しかも指揮者を観ながら弾く」楽器としては、シードマイヤーのチェレスタに致命的な欠点があります。
メーカーの人に会うことができたらこれはすぐにでも改良出来ることなので、要求したい点です。
写真で確認出来ますが譜面を置く位置が、鍵盤と同じ高さなのです。
ゆえに、譜面の上側を弾いているときは、あまり不都合を感じないけど、譜面の下側に来ると視点がすごく下がって、指揮者を視界のなかにとらえることが難しくなります。
その点、ミュステルも写真にあるとおり蓋の裏によく縦型ピアノにあるような譜面置きがあるのでそこそこ譜面自体の高さが確保出来るし、ヤマハのチェレスタの譜面台の高さを写真でみてもらえればわかるとおり、高い位置にあるのでシードマイヤーで弾いているときの欲求不満はないです。
あとこの楽器の値段はヤマハでもシードマイヤーでも普通のピアノより遙かに高価です。
だって需要がないからしょうがないね(爆)
個人で持つ物でもないし、他の楽器なしで独奏する(ネットで探すと最近はいらっしゃるらしいけど)ことはまずないし。
あと親戚みたいな楽器で、ジュ・ド・タンブル(jeu de timbres)というチェレスタと外見は同じで、もともとグロッケン・シュピールといういわゆる鉄琴の音を鍵盤で弾くものも、自分の仕事では、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」で弾くことが多いので(その曲は、チェレスタとジュ・ド・タンブルが両方使用され重なるから二人の鍵盤奏者が必要)もっとチェレスタより目にすることが少ないのでそのうちまた仕事で弾くときには紹介しよう。
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チェレスタ再び - 2006.01.21 Sat,00:02

たまたま調整を昨日お願いしたので、友人でもある森田ピアノの森田歩氏が仕事をしているところを撮らせてもらった。
普通はなかなか中身を見ることもできないので、良い機会だから公開しよう。
動画ではないのでわかりにくいが、pianoとは違って、必ずしも鍵盤の並び順にハンマーは並んでいない。

鉄琴を並べているので、ピアノに於ける弦の幅とは違いスペースが必要だ。
ゆえにピアノのように、鍵盤の延長線上に弦が並ぶ(ピアノも厳密に言うとそうではなかったりするが)ようにはいかず、上下に鉄琴が格納されている。
ゆえにある鍵盤を弾くと上のハンマーが動いたりその隣を弾くと今度は下のハンマーが動いたり、あちこちに飛ぶので弾きながら耳を澄ますと、実に位相が変化しステレオで右から左から立体的に聞こえる楽器なのだ。
もちろん客席で聴く分にはそんな位相は分からないけど(爆)
あと、見れば分かるとおりピアノのように、鍵盤からハンマーまでの構造が複雑ではなく、必要以上の強さで弾いたまま鍵盤を押さえていると、ハンマーが鉄琴にくっついてしまうから、ピアノの弾き方をそのまましてしまうと駄目だ。
(ヤマハのそれはピアノと同じアクションにしているからそれが「チェレスタ」だと思っている人は多分この元々のチェレスタという楽器には相当不満に思うだろう)
今日使った楽器はドイツのシュトゥットガルトのシードマイヤー社製のもの。


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Celestaを弾くときに困ること - 2005.07.23 Sat,00:07
自分の弾くCelesta(今回はシードマイーヤーのチェレスタを弾いています)のパート譜は1ページ。
いくら短いオペラだとはいえ、弾く小節数は、14小節しかない。
たぶん、プッチーニのチェレスタは、作曲当時(いまもそういうオーケストラはたくさんあるのだろうけど)は、打楽器でその瞬間演奏してないひとがチェレスタを担当したのだと思います。
だから、少ないのは、ボレロやパリのアメリカ人と同じことなのだと思います。
ボレロなんか、最後みんなが盛り上がっているのにチェレスタ奏者はなにもせず終わります。
これは、前述の理由を証明する良い例です。
他にもたまにあるけど、「音一個当たりギャラの値段が算出できそう」な仕事の時があります、チェレスタは。
数え切れない音を弾くヴァイオリンの人と同じギャラ(たぶん)なのは申し訳ない気がするときがあります。(爆)
今の日本のプロのオーケストラのほとんどは、打楽器奏者はチェレスタを担当することをしないので、もしプッチーニがチェレスタを弾くためだけに奏者がいると分かっていたらもうちょっと、いろんな場面にかり出していた可能性があるかもしれません。
もっと仕事をした気分にさせて欲しかったなあ(爆)
まあ、二本立てのもう一本のツェムリンスキーのオペラには、他のパートに比べたら多いとは言えないけど、そこそこ弾くところがあるからまあ良かったけど。
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ミュステルのチェレスタ - 2005.07.17 Sun,13:00

知らない人の為に説明すると、外観は足踏みオルガンに見えるけど、鉄琴を鍵盤で弾くものだと思って下さい。
この楽器のデビューは、チャイコフスキーの胡桃割り人形のなかの「金平糖の踊り」だったそうです。
チェレスタといえば、金平糖ってイメージは大きいものな。
その逸話はかならずこの楽器やチャイコフスキーの伝記に出てくると思うのでネットで調べればたくさんヒットするでしょう。
あとは、ホルストの「惑星」でも活躍するし、最近ではハリー・ポッターの一番有名な「ヘドヴィックのテーマ」(第一作の映画の音楽のテーマと言っても良い、かなりの人が知っているメロディー)がほとんどチェレスタ協奏曲みたいに目立ちます。
色彩的に、ハープ、フルートや、ピッコロ(フルート)と一緒に動くことも多い。
このMustel(ミュステル)というパリの楽器はいまはもう会社がないらしいのだけど、チェレスタの中では今まで出会ったブランドの中ではもっとも音に「香り」があって好きです。
職場で出会うのはこの他には、シュトゥットガルト製のシードマイヤーというブランドのものがあるけど、それは好き嫌いで言うと、たまたまその楽器の方が音域が広いので、使うって感じかな。(爆)
ミュステルもいろんな楽器があるけど、こういうオーク(かな)の色のものが多い気がします。
ピアノと鍵盤はそっくりなんだけど、メカニズムがだいぶ違っていて、弦の代わりに金属の板をハンマーで打つ、というのは似ているけど、根本的に違うのは、打ったハンマーはピアノと違って自動的に跳ね返ってこないことだ。
だから、「ピアノと同じように弾こうとすると」音がつまるというか、強く鍵盤を押しつけたままにすると、ハンマーが金属の板に「くっついた」状態になるから実際に鉄琴を弾くように「マレットで鉄筋を打ったら離す」という事をしないといけないので、ピアノでレガートを弾くようなアクションでは弾けないことがあるから注意が必要だ。
これは意識しないでも弾けることだけど、ハンマーはピアノと逆で、上から下に金属片を叩いています。
まさに鉄琴や木琴がマレットで叩かれるのと同じ方向だな。
ミュステルはオルガンも作ってるね。(以下のサイトに行くと音が鳴るので注意)
http://www.jonathanscott.co.uk/mustel-harmonium.htm
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