大阪のマグノリアホールで1905年製のNEWYORK STEINWAYを弾いてきました - 2012.04.10 Tue,23:33

どう考えても戦前のNEWYORK製のSTEINWAY PIANOがありました。
このホールはそんなには古くないのに、新品ではなく(僕好みの)骨董品が置いてあるとは、、、、実に嬉しくなりました。
これは美術館に併設されているホールですが、こういう風情のある楽器が在るという事は、単に「楽器」で在る事を超えて、それ自体が美術品の様なものなので、とても良い事だと思いました。

Hamburgは判るのだけど、Londonにも工場が在ったのかなあ、確かに一時、EnglandはPianoの名産地でも在った訳で、、、、
今度調べてみよう。
これに影響されたんだろうね、古いヤマハのピアノのロゴも昔は派手でした。


つまり、現代のピアノは譜面台を倒したり、外して暗譜で独奏している時と、譜面を見て弾くために譜面台を起こすときの「聴こえ方」がすごく違う訳ですが、これではほとんど違いが無くなります。
ちなみに今までこのBlogで紹介して来た古い時代のピアノは同様に譜面台が「板」状態じゃないものが多いです。
IBachの場合。(関係ないが、iBachと綴ると、今や世界中を席巻しているAppleの製品みたいだ(爆))
Bechsteinの場合。
Erardの場合。
Pleyelの場合。
Hofmannピアノの場合。
それと、このページでも紹介しましたが、一般的なGrand Pianoとは譜面台の倒れる側が逆になりますから、例外もあるようですが、だいたいの場合そういうpianoはNEWYORK STEINWAYだと予想が着きます。

以下にそれらを紹介します。






現代の楽器とはかなり指向性の違う音でしたが、状態も良く、実にPianist冥利に尽きながら演奏できました。
新しいホールが出来ると、必ず新品の楽器が納入されるのが常識ですが、こういう風に、どこにも滅多に無い古い楽器を据え付けるというのはホール独自の個性を主張できて実に価値があると考えます。
それはかつて京都の森田ピアノでErardを弾いた時にも感じましたが、楽器屋は新品を売らないと商売にならないので、どんどんホールに買い替えさせるように仕向けるのはしょうがないですが、ピアノは本来100年以上持つということは、このピアノが明らかに証明している訳です。

これは小林一三さんの指示だったのかは存じませんが、感動しました。
こういう楽器があると、またピンポイントで「此処に」来たいと思うものです。
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ここで普通はよく見かけるハンブルグ製のスタインウェイと外観の違いを比べてみましょう。 - 2011.07.25 Mon,09:51

そのピアノについては、この記事にも紹介されていますが、外見から今じゃ世界の大半のホールにあるハンブルグ製とどう違うのか(中身もちょっと違いますがそれはなかなかわかりにくいので)たまたま白石准が22日に盛岡の素敵なホールで弾いたとき(すっごく状態の良いピアノでした。)に撮したものがありますので、比較してみましょう。
まず譜面台の構造をご覧下さい。
この譜面台は日本のヤマハやカワイと同じく後ろにつっかえ棒があって、前に起こして角度の調整もできるいわゆる我々が慣れ親しんできた方式です。
世界中のピアノの多くがこの方式です。
しかしニューヨークの楽器は逆に起こします。
そして昔はハンブルグ製のものも艶消しでしたが、現在はこの様に光沢の塗装になっています。
牛窓シーサイドホールのピアノは艶消しですよね。

写真のせいかもしれませんが、鉄骨のカーブも微妙にちがうのかな、それはちょっと自信ないけど。

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盛岡へ5@盛岡のマリオスではとっても状態の良いSteinwayで弾けました - 2011.07.24 Sun,10:06

小ホールの方でしたがオルガンがあるせいで、実に響きも良く、調律師のおかげで楽器の状態も良く、リハーサルの後時間があったので、別の日に弾く協奏曲の曲も練習させてもらったときに実に気分良くまた訪れてみたいホールでした。
お世話になった役員の方々、そして熱狂的な拍手を頂いたお客様、そして熱演した他の若い出演者達、色々と親切にありがとうございました。
僕が主宰する山猫合奏団はいまのところ宮沢賢治の作品を主に作曲していますが、そのうちこの場所で演奏する事が叶ったら良いなあと本当に思いました。
夢の実現を待ちたいと思います。
しかしリハーサルの時に撮ったので、コンビニの袋が映っているのと蓋を全開にしなかったことが悔やまれます(爆)

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久しぶりに牛窓シーサイドホールのピアノの写真を出しましょう(笑) - 2011.07.10 Sun,00:04

鉄骨の裏側に浮いた活字がちょっと見えますが、STEINWAYと刻印されています。
あの位置にはハンブルク製には無かったように思いますが、、、どうなんだろう。
あとダンパー(弦の上のかまぼこみたいに見えるやつ)のつや消し具合がいいですね。
そう、このピアノのボディの表面は黒い艶消しなんです。
昔はハンブルク製も艶消しでしたが、今は普通の楽器と同じく光沢です。
艶消しは個性的だったし、協奏曲を弾くとき後ろのオーケストラの奏者が照明が反射してまぶしくないので重宝されたものなのですが、、、
その伝統はニューヨーク製に残っているのが嬉しいです。
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牛窓シーサイドホールのSteinway Pianoのご紹介 - 2011.04.24 Sun,10:44

スタインウェイ社はドイツのハンブルグとアメリカのニューヨーク製の二つのモデルがあることをご存じない方が結構多いのですが、実は、特に日本のコンサートホールにあるほとんどのスタインウェイは、ハンブルグのスタインウェイのピアノです。
白石准に限らず多くのピアニストがそのハンブルグ製のピアノに親しんでいますが、有名な、かの巨匠、ホロヴィッツが使っていたピアノはニューヨーク製でした。
スタインウェイはもともとドイツの楽器っぽく思われていますが、たしかに祖先は、シュタインヴェックという今も現存するドイツのピアノメーカー(今はグロトリアン・シュタインヴェックです。)ですが、その発音と、この蓋に刻まれている& sonsが示すように、息子達がニューヨークで会社を興したのが、今のスタインウェイ社の始まりです。
そのいきさつに着いては、該当のウィキペディアをご参照ください。
それで、里帰りというか後で出来たのがハンブルクの会社です。
で、日本にどのくらいニューヨーク製のコンサートグランドがあるかと云いますと、5台と聴いたことがありますが、個人輸入のものを含めるとそれは全く正確な数字ではないはずですが、極端に少ないという意味では何百台あるか分からないハンブルク製とは違って珍しいということには違いがありません。
詳しくは書きませんが、ハンブルク製も素晴らしい楽器で僕も大好きですが、同じ名前のメーカーのピアノといえども、ニューヨーク製のこれはとても個性の違う楽器なのであります。

本当はハンブルク製の写真もここに出せばよいのですが、それは追々。
このピアノの譜面台は、格納されているときは、「前に」倒れています。

これがニューヨーク製の特徴です。
ハンブルク製の譜面台はヤマハやカワイと同じく、格納時には後ろに倒れていて譜面を立てるときは前に起こし、そしてそれを支えるつっかえ棒が後ろにありその立てかける位置によって角度を変えられます。
ですから、格納されたまま譜面台を立てると、結構奥に譜面が行ってしまうので、前に引き出さないと近眼の人には遠過ぎます(笑)
あと、ペダルの所に見える金属の当て板みたいなのも、たしかハンブルク製にはなかったやに思います。
今度ちゃんと確認しておきます。

ちなみに、通常お家や学校の音楽室にあるグランドピアノの多くが、その長さが165cmから180cmの物が一番多いわけで、274cmというのが如何に長いかが良く分かります。

個人で持って居る小さめのホールとしてはこれ以上贅沢な条件はないでしょう。
このピアノから様々なプレイヤーによって、牛窓の方々に感動をあたえるシーンが増えることを祈るばかりです。
なお、写真はclickすると少し大きくなります。
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一郎と馬車別当の会話@12/12の山猫合奏団の“どんぐりと山猫”に向けて - 2010.12.11 Sat,08:46

今回は宮沢賢治原作の僕が作曲した“どんぐりと山猫”をマルチ・リード版でやるのですが、マルチ・リード奏者の大下氏は今日からの参加なので、まず事前に人見共さんと「スノーマン」のRehearsalをして、それから写真にあるようにいつものメンバーと“どんぐりと山猫”をやりました。


最近はきのこの楽隊の部分では、かならず、楠氏のトロンボーンが一瞬演奏されますから、今回他の楽器も入ってくるわけでどんなことになるのか実に楽しみです。
マルチリード版は世界初演になります。
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すみだトリフォニー小ホールのスタインウェイ - 2005.12.29 Thu,15:01

このピアノは、2005/12/7に行われた演奏会の時に弾いたピアノだ。
だいたいにおいて有名なホールに置いてあるスタインウェイは水準が高く選定した人も一流にちがいないし、一流のピアニストが来て弾くわけだから楽器も育っていくわけで、このページのコンセプトからしたら、ものすごく古いとか、それほど有名なメーカーのものではないけれども良かったとか、自分が普段弾かない楽器を紹介するつもりでいたが、この製造番号のスタインウェイのD型のピアノは、とても印象に残ってびっくりした。
といってもあまたのホールのスタインウェイと違ってどう良かったのかと書くのは実にむつかしい。
音色が綺麗なのは言うまでもなく、反応がとても良く、自分としては「あり得ない繊細さでトレモロを弾く」ことが出来たので、ホールの人に絶賛したら、案の定、大ホールにマルタ・アルヘリッチが来て弾くときに小ホールのこの楽器を選んですごくお気に召したということなので、やっぱりそういう楽器だったのかと思いました。
スタインウェイについては、専門家がいろんなことを言ったり書いたりしていて、その中には、戦後のスタインウェイは戦前のものに比べると劣ると強くいう人もいるが、こういう楽器を弾くと自分としては、いくら調律師の偉い人の意見であっても素直に賛成できないなあ。
やっぱりすごいよ、スタインウェイ。
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Steinwayのスクエアピアノ - 2005.07.15 Fri,19:02

時々地方に「巡業」にいってるみたいだね、調べてないけどスタインウェイジャパンのサイトに紹介されているかも知れません。
自分がこういう形の楽器を知ったのは1980年代半ばだったと思うが、東京青山のKAWAI楽器のピアノフロアで、スクエアピアノフェアみたいなのをやっていた時だった。
あれは空前絶後の催しだったと思う。
ディスプレイされていたこんな珍しい楽器が数台じゃなかった記憶がある。
その時に、初めて触ってみた。
純粋な「演奏会用の古楽器」というか「よそ行き」の楽器というより、家庭用な指向がいいね。

結局グランドピアノの欠陥は、弾いている人より客席にいる人に音を飛ばさなければ行けないので、ホールで、特にオーケストラの中で弾いていると、実は周りが大音響になると自分で自分の音があまり聞こえないときがあることは、そういう仕事をしない人には意外と知られてないことだと思う。
縦型(アップライトとか、ヴァーチカルとか、ピアニーノとか言う、いわゆる良く家庭にあるやつ)のピアノの上にある蓋が、奏者側に開くモデルは結構自分には聞こえるが、往々にして、譜面が置かれている前面に「壁」があるから(なかにはそこが透かし彫りみたいになっていて音が漏れてくるものはあるにせよ)聞こえるけど、このスクエアピアノほど、「自分のためだけに音が体を包んでくれる快感」はないだろう。
こういうスペースにほとんど真横に弦が張ってあるわけだから、消音するダンパーも結構小さいせいもあって、音が切れるときにすぱっと切れたりはせず、余韻をもって切れるから目をつぶってみると(つぶらなくてもだが)ホールの残響のなかにいるような感覚に襲われるのが気持ち良い。(それはチェンバロでも同じだけど)
部屋が途方もなく広くて経済力があれば、これとても欲しい。(爆)
これは他人の為に演奏することを忘れさせてくれる(爆)魔法の楽器だ。
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