ここで普通はよく見かけるハンブルグ製のスタインウェイと外観の違いを比べてみましょう。 - 2011.07.25 Mon,09:51

そのピアノについては、この記事にも紹介されていますが、外見から今じゃ世界の大半のホールにあるハンブルグ製とどう違うのか(中身もちょっと違いますがそれはなかなかわかりにくいので)たまたま白石准が22日に盛岡の素敵なホールで弾いたとき(すっごく状態の良いピアノでした。)に撮したものがありますので、比較してみましょう。
まず譜面台の構造をご覧下さい。
この譜面台は日本のヤマハやカワイと同じく後ろにつっかえ棒があって、前に起こして角度の調整もできるいわゆる我々が慣れ親しんできた方式です。
世界中のピアノの多くがこの方式です。
しかしニューヨークの楽器は逆に起こします。
そして昔はハンブルグ製のものも艶消しでしたが、現在はこの様に光沢の塗装になっています。
牛窓シーサイドホールのピアノは艶消しですよね。

写真のせいかもしれませんが、鉄骨のカーブも微妙にちがうのかな、それはちょっと自信ないけど。

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Ehrbar(エアバー)のPiano - 2006.02.24 Fri,08:56

今はなくなっちゃったメーカーだけどウィーンの名器といわれるEHRBARエアバー(エルバーともカタカナ表記されたりする)ピアノです。
専門家でもこのメーカーを知っている人はあまり多くないように思います。
同じウィーンのメーカーでもベーゼンドルファーとは全然違う個性で、独特の「声」をもっていました。
一時期自分の部屋にありました。たしかこれは170センチ台のちいさなものでしたが、とてもこっちが苦労しなくても歌ってくれるような楽器でした。
プロフィール写真目線の“ピにゃニスト”もこれと一緒に記念撮影をすることに誇りを持っているようです(爆)
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Ibach(イバッハ)のPiano - 2006.02.21 Tue,09:20

でも歴史は英国のブロードウッドと並んで相当古いはず。
神奈川県の厚木市にある厚木楽器に陳列してあった。
売り物というより現在はディスプレイ状態だけど修理を依頼されていてるものということだった。
ゆえに今すぐ演奏会に使える状態ではないけど、なんか弾いてみると音がとんがって無くて古い時代のレコードを聴いているような独特の音がして素敵だった。
製造番号が目立つところに見つけられなかったので良く分からないけど20世紀前半ひょっとしたら、初頭かなと思えるくらい古いと思います。
その独特というのが大事なんだよね。この前の同じカテゴリーでもベヒシュタインの古い楽器のところでもかいたけど。
会社によって、あるいは個体によって違う個性って人間の個性と同じで大事だと思う。
毎回書くけどこういう楽器がちゃんと手入れをされて置いてある演奏会場がもっとあればいいのにって本当に思う。
スタインウェイやヤマハでは出ない音があるんだけどな。

丸いお尻も好きだけどこういう形も趣があるね。


脚線美の種類から行くと、猫足も素敵だけど、こういう丸い脚も美しいと思います。
関係ないけど、ブログのアクセス解析で「検索ワード」でどうやってアクセスしてこられたかというのを参照することが出来るのだけど、「脚線美」というので結構このページにヒットしている方々が多くてその結果がこれだったりするのでさぞかし怒らせているのだろう(爆)けどこれでまた一つヒットするネタが増えたね(爆)


写真の例が、ニューヨーク・スタインウェイだったりするところがちょっと珍しかったり(爆)
ハンブルグと書いてある方が沢山見かけるしね。
一概にどっちが良いとは言えないのだろう。
各々言い分があるだろうし、技術者の中にはその特徴を聴いただけで分かる人もいるのかもしれないが、自分は見ないで弾いていて「弦の留め方」がどっちなのかは分からない。
楽器は様々な要素が総合して弾き手にとってファンタジーを感じる「楽器」になるのだと思う。
酷い状態のスタインウェイより、良く調整された国産のピアノの法が楽器としては素敵な音楽をする楽器になりうるのだから。
まあ「腐っても鯛」という言葉どおり、腐ってもスタインウェイみたいなこともあるけど、持ち主の無理解で酷い状態なのに、ブランドとして「西洋の名器」だから凄いだろうとちゃんと手入れをしてない会場もたまにあるのだけど、そういうときは聴く側もそういうブランドで楽器の鳴りを期待するから始末に負えないときがある。
逆に、国産の物でも弦を一本ずつ独立して留めてある方式のメーカーがあるけど、その会社の楽器は全く好きになれない楽器だし、構造の特色の一つは楽器を成立させる要素だけど「音楽」をするにはその部分だけが演奏を気持ちよくする「すべて」ではないからね。
イバッハから話題がずれちゃったけど、こういう楽器で演奏会してみたいものです。
それと、Steinway & sonsと同様に、メーカー名に「息子」という言葉が付随しているのは、やはり職人が世襲制であったことの象徴で面白いね。
2005年にウィーンに行ったときに訪れた工房では、今の主人がなんと五代目だというからびっくりした。
歴史を感じます。
蛇足だけど、ピアノの工房と同時にダンススタジオをその彼が主宰しているのがまた凄いのです。(爆)
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Bechstein(ベヒシュタイン)1924年製 - 2006.02.18 Sat,00:04

タイトルにある楽器(写真右のC.Bechstein)は、今年の一月京都にある森田ピアノ工房でのコンサートで弾いたものである。
その記事の中でも表明したとおり、小さな楽器だとは思えない立派な響きがした楽器です。
すごく内面的な曲を弾くのに気持ちよくなる楽器、と一言で書いておきましょう。
楽器の大きさ(165センチ)にしたら、立派な低音が鳴ってくれたことはコンサートブログでも書いたけど、高音部だって、現代のヤマハ(大昔はこのベヒシュタインがヤマハの手本だったらしい、今はスタインウェイが手本になっているようだけど)やスタインウェイの様に高音部を響かせるためのアリコート方式をとっているわけでもないのに、気持ちよく響いた。
たしか最近のベヒシュタインはアリコートを取り入れているんじゃなかったっけな。間違えていたら誰か教えて下さい。
需要と供給の関係でスタインウェイっぽくしないと売れないからなのかな。
だんだん個性がなくなっていくのかな。
これだけ良く鳴るわけでスタインウェイともベーゼンドルファーとも違う良さがあるのに。
もちろんこの楽器は森田ピアノ工房の手入れの水準が高いから気持ちが良いわけだが、楽器の才能としてもとても素敵な音のする板を備えている感じがあったなあ。
経済的に余裕があったら間違いなくこの楽器は自分の部屋にも大きさ的に合うしとても欲しいと思った。
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★2006/1/21白石准のピアノの部屋@京都森田ピアノ - 2006.01.22 Sun,22:51

自分の予想外に部屋をあふれそうにお客様がいらしてくださり感謝感激です。
すばらしい楽器を二つも(実はそれに加えてスタインウエイの縦型もちょっと弾いた)弾けて、通常ホールではできない体験で感じいりました。
調整していただいた森田ピアノのみなさんに感謝です。
エラールのピアノはプレイエルと並んでショパン時代からあるメーカーであるが、このピアノは前述の様に90鍵あって、現代の通常のピアノより二つほど低い鍵盤が存在します。

現存するメーカーとしてはウィーンのベーゼンドルファーは、もっと下のドまでオプションの鍵盤があるモデルがあるから、それ以外では初めてだったけど、プーランクだけでなく、ラヴェルにもこの音があるということはフランスのメーカーにはこういう音域の鍵盤があるものがいくつかあるあらしく、近代の作曲家の「日常」にはその時点で、「これからのピアノの音域というのはこれが標準になるものだ」という確信があったのでしょうね。
たしかにピアノが生まれて様々な改良が施されてきた中で、音域の拡大というのもあったわけで、90鍵を用意した当時のフランスのピアノメーカーはことごとくそれ以降消滅してきただけに、もっとそれらが強かったらスタインウェイもヤマハもカワイも通常は88鍵であるけど、90鍵のモデルを用意したかも知れません。
でも、この二つの鍵盤がなくてもほとんどの音楽は演奏出来るし、逆にこの時代のピアノのなかには自分の家のドイツ製の1920年代の縦型ピアノもそうなのですが、一番上の鍵盤が3つ少ないものがよく見受けられるわけです。
つまり85鍵だけど、よっぽど特殊な曲を演奏しない限りそれでもほとんど困ることはないけれど、こうやって「普通の楽器では弾けないけど、楽譜に本来書いてある音」をそのまま弾けるという喜びはやはり単純に嬉しい。
もちろん、音域が広いことが喜びの最優先時候ではないですよ(爆)
音色に関しての弾いて感じる喜びに関しては雑記帳ブログにも書いたけどこれほど饒舌な自分ではありますが、それを再現する言葉が見つかりません。
今回はモーツァルトのK330のソナタとプーランクの“ナゼルの夜会”をエラールで、そして後半、モンポウの前奏曲集をベヒシュタインで弾きました。

自分の家のピアノの部屋はとても狭いのでこういう楽器だととてもありがたいですね。
このベヒシュタインの譜面台はなんとなく京都の町並みにあうような気がします。(爆)
古い時代のピアノの譜面台は、エラールの写真をみても分かるとおりこのように隙間を多く取ったものが多いのです。
これはデザインを考えているとだけ思う人もいるかも知れませんが、譜面を置いて演奏するとその効果を実感します。
現代のほとんどのピアノは譜面台は隙間のない板であり、そうだと演奏者にはそれを建てたときそれを寝かせている状態ととても違う音色で聞こえてきます。
そういう意味だとこれはとても演奏者にとって譜面台による「障害物のじゃま」をなしに音を聞けるのでうれしいのです。

右の写真の一番右側はニューヨーク・スタインウェイの縦型ピアノ。
響板を客席に向けて聴くと縦型ピアノの本当の底力が分かります。
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すみだトリフォニー小ホールのスタインウェイ - 2005.12.29 Thu,15:01

このピアノは、2005/12/7に行われた演奏会の時に弾いたピアノだ。
だいたいにおいて有名なホールに置いてあるスタインウェイは水準が高く選定した人も一流にちがいないし、一流のピアニストが来て弾くわけだから楽器も育っていくわけで、このページのコンセプトからしたら、ものすごく古いとか、それほど有名なメーカーのものではないけれども良かったとか、自分が普段弾かない楽器を紹介するつもりでいたが、この製造番号のスタインウェイのD型のピアノは、とても印象に残ってびっくりした。
といってもあまたのホールのスタインウェイと違ってどう良かったのかと書くのは実にむつかしい。
音色が綺麗なのは言うまでもなく、反応がとても良く、自分としては「あり得ない繊細さでトレモロを弾く」ことが出来たので、ホールの人に絶賛したら、案の定、大ホールにマルタ・アルヘリッチが来て弾くときに小ホールのこの楽器を選んですごくお気に召したということなので、やっぱりそういう楽器だったのかと思いました。
スタインウェイについては、専門家がいろんなことを言ったり書いたりしていて、その中には、戦後のスタインウェイは戦前のものに比べると劣ると強くいう人もいるが、こういう楽器を弾くと自分としては、いくら調律師の偉い人の意見であっても素直に賛成できないなあ。
やっぱりすごいよ、スタインウェイ。
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楽器の良し悪しの印象はその楽器の置かれている場所にかなり依存する - 2005.07.21 Thu,00:42
最初ピアノ庫(実はただの倉庫)でちょっと練習したとき、「ああ、ありがたいことにスタインウェイ(ウォルナットっぽい化粧板のB型という、いわゆるコンサート用ほど大きくなく、しかしながら通常の家庭用よりは大きいもの。新品はこのクラスで1000万円近くする。)ピアノではあるけど、普段弾かれてないから、音の抜けは良くないなあ」と、かなりネガティヴに感じたのです。
でも、いざピアノを移動して、演奏するメインの展示場で弾いてみると、びっくりするほど気持ちよかったのです。
天井も高く、床面積もとても広い場所でしたから、残響もすごくありましたせいか、さっきのような「詰まった音」には聞こえなくて、空間に音がどんどん、羽ばたいて拡がっていく快感を感じました。
楽器というものは、楽器の素質も大事ですが、素敵に響く空間と一緒になって初めてその威力を発揮できるのです。
楽器と空間の音響効果もさることながら、そこにあった、ヴァンジの彫刻が僕の心のどこかをさまざまに刺激したことも確かでしたが。
学生時代、知り合いの金属で作られた作品を二カ所の美術館で観たとき、周りの風景が違って、作品そのもののイメージが、正反対と言って良いような違いを感じて非常に興味深かったことがありました。
音楽だけでなく、様々なものが、周りが変わることによってその印象も予想以上に変化していくように思いました。
あの美術館は、再び弾いてみたい筆頭の場所でもあります。
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自分の楽器01 - 2005.07.19 Tue,13:49

職業としてピアノを弾いているのにグランドピアノがないのか、と思う人がほとんどだろう。
二年前まで二十数年使っていた国産のピアノがあった。
とても気に入っていたKAWAIのGS30という機種だ。
もっとも初期のモデルだがその中でも「当たり」と自信を持って言える楽器だった。
今は知り合いの歌い手の家に嫁に出した。
写真の左がほとんど誰も知らないRachalsというドイツの今はたぶん現存しないメーカーのもの。右が新品で買ったけど、これも歴史は19世紀中盤からあるSeilerというメーカーのもの。
キャラクターは全然違う。
おのおのの事についてはまたいずれ。
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ノイマン - 2005.07.17 Sun,01:16

これも森田ピアノ@京都にあったノイマンというピアノだ。
今は存在しているかどうかは知らない。
最近の縦型はけっこう小さく作ってあってそうなると低音弦はそれほど重厚には鳴らないものだけど、これはいわゆるヤマハのグランドピアノで言うところのC5といわれる200センチクラスの楽器の持つ弦の長さがあると説明されたけどそれは弾けばすぐに実感した。
背も高い楽器だけにとても存在感のある深い音だった。
黒いピアノはあまり見栄えに個性がないけど、これはなかなか細かいところでおしゃれしているね。
自宅のRachalsも「同郷」のハンブルグだったし、Steinwayもそうだ。
楽器の街でもあるんだな。
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ブリュートナーのアップライト - 2005.07.16 Sat,15:26

その後2005年の4月末に再び訪れたときもまだ嫁には行ってなかったのでまた弾かせてもらった。
スタインウェイやベーゼンドルファーの演奏会用の状態の良いピアノには全国様々な大きなホールで出会うチャンスも多いけど、スクエアピアノだけでなく、こういう家庭用の楽器の良さは、ホールではなく「部屋」でないと実感できないわけだし、そもそも縦型ピアノの本当に良い音がする奴はたまらなく気持ちいいのだ。
外観もとても雰囲気があるが、音も良かった。
まだ本格的な手入れをしていなかったので、印象を細かく述べるのは失礼かも知れないけど、この時代の楽器に良くある、オーヴァー・ダンパー(あるいはアッパー・ダンパーとも言うらしい)によって、音の切れ際がなんとも余韻があって好きなのだ。

写真(突っつくと大きいのが見られるよ)にあるように弦の振動を止めるダンパーが弦を打つハンマーの上にあるからそう呼ばれるのだろうが、自分の家に縦型ピアノがある人は覗いてみれば分かるとおり、通常は、これに比べればもっと弦の中心、つまりハンマーよりは下の部分で音を止めている。
その方が効率は良いだろう。
なんでハンマーの上で止めるのかは他にも理由があるのかもしれない(知ってる人は教えて)けど、弦の端を止めると言うことは効率の面では望ましいとは言えないが、その分余韻が出るわけだ。
天才ピアニスト デヴィッド・ヘルフゴットの半生を描いた映画「社員」否、「シャイン」のなかで、彼がアップライトの前の板を取り外してアクションむき出しにして練習しているシーンで、メーカーは見えなかった(一回しか観てないから)けどオーヴァー・ダンパーだったのが印象的だった。
古い時代のアップライトには多いのだろうね。
でも弾く人によっては、音の切れが悪いので、これを好まない人も多いらしいけど、だからといって、「普通のダンパー」にレストアすることだけはやめてほしいなあ。
ブリュートナーのグランドピアノは、アリコート方式といって、スタインウェイやヤマハのそれとは違い、高音部の三本の弦の上側(つまりハンマーはその弦には触らない)にもう一本共鳴用の弦を渡してあるのは有名な話だが、この会社はやっぱり「余韻」とか「残響」というものに対する嗜好が独特なんだろうね。
多分戦前のモデルだけど、知り合いの歌の先生のご自宅にはとても良いブリュートナーのグランドピアノがある。
伴奏でたまにそこに訪れるのに、生徒と先生が話し込む間、俺はその楽器にかじりついているのが常なのだ。
この時代のブリュートナーだからか「その楽器」が特別なのか、最近のモデルはほとんど感銘を受ける楽器に出会ったことがない。
最近横浜の西洋館で弾くチャンスがあった。とにかく建物に風情がある。
もちろんそこに至るまでの外の庭園も、周りの住宅も風情がある。
吹き抜けの部屋で響きも良かった。
でもどうして、家具などはみんな西洋のものなのに、ピアノは後でおいた国産の「普通」の楽器なんだろう。
劣悪なものではないからコンサートは楽しんで弾けたのだけど、こういう楽器が西洋館にあったらどれだけすばらしい気持ちになれるかと常々思う。
ホールやサロンは、新品の楽器を買うことは当たり前だけど、サロンなんかこういう時代物をしつらえるという考え方も持って欲しいな。
もちろんそれにはメインテナンスできる腕の良いピアノ技術者がいないと駄目なんだが。
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