いよいよ独奏だ@2013/03/09@サイガバレエのstudio - 2013.03.11 Mon,19:20

なんと盟友、木ノ脇道元ちゃんが乱入してアンコールで吹いてくれました。
プーランクのフルートソナタの二楽章でした。
バレエの稽古場でコンサート@アンコールに飛び入りが posted by (C)belokamensky
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独奏の前の踊りの時間@2013/03/09@サイガバレエのstudio - 2013.03.11 Mon,19:11
まず、僕のショパンで「レ・シルフィード」という古典から三曲共演をし、そのあと若いダンサーたちのオリジナルの振り付けの時間がありました。
ちょっとレタッチしてクロスプロセスをかけてみました。
開演前はこうでした。
キャプションはすべて、写真かリンクされている文字列をclickすると表示されます。
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開演前@2013/03/09@サイガバレエのstudio@新宿神楽坂 - 2013.03.11 Mon,19:04
一昨日の土曜日、この場所でコンサートが行われましたが、その開演前の一時です、、。
写真か青い文字列をclickすると詳細なキャプションが読めます。
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“どんぐりと山猫”がバレエになった時-1@1982サイガバレエと@新宿文化センター大ホール - 2011.12.11 Sun,19:09
ピアノを弾いているのは白石准。
語っているのは楠定憲で、未だにやっているコンビです(爆)
二人とも異常に若い(爆)。
20台前半でした。
たぶん、この下の写真は、冒頭の山猫からの手紙が来て、一郎が読んで居るところでしょうな。
なぜか郵便配達の人が後ろから覗き見してるが(爆)

語り手の楠定憲は脚立の上でこの瞬間語っていますが、実はこの日、彼の頭蓋骨には数日前に頭をホームから線路に転落した際に線路に強打してひびが入っていて、この瞬間朦朧としていたと終演後楽屋で聞きました(爆)
持って居るのは今とは違って、勿論自筆譜の手書きの楽譜でスケッチブックに貼り付けているからこんなに大きいのです(爆)

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Nyckelharpa@Sweden大使館,2011/06/11 - 2011.07.27 Wed,15:32

これはSwedenのDanceとニッケルハルパ(Nyckelharpa)という民族楽器のconcertと、僕が良く世話になっているサイガバレエと八王子車人形(この二つを引き合わせた仲人は僕であります)による源氏物語の一場面の二つの演目でした。
サイガバレエの舞いについては僕が沖縄から帰ってきてから(8/5以降)投稿するとして、この記事ではDanceも良かったけど、やっぱり普段なかなかみられないNyckelharpaというViolinとPianoが合わさったような楽器を紹介したいと思います。
この写真で演奏されているのは、Swedenの領事さんの娘さん、Louise Bylund(ルイーズ・ビュールント)さんです。
NyckelharpaについてはWikipediaにもありますが、この楽器はLouiseさんが左利きであるため図鑑でみる写真とは裏返しになっているように見えています。
四本の弦と共鳴させるための弦が下に見えます。
Guitarの様にフレットはありませんが、その分横に突き出たタンジェントというキーボードみたいなところを押すと出したい音の高さが規定されるようです。
その部品は上下二階建ての様になっています。

弦の根元です。


形や奏法はだいぶ違うけど、fiddleの親戚とも言えるでしょうね。
外側から見ると底はこうなってます。


大使館のこの場所が吹き抜けていて天井が高く良く響いたせいもありますが、実に柔らかい音がしました。
Melodyだけなのですが、十分にDanceの音楽になっています。
この民族衣装の色やデザインで、何処の地方の出身者か、一発で判るそうですし、女性でリボンをしている人は(Louiseさんはしてますね)未婚だと言うことです。
さて、、
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Newyork Steinwayのupright piano@サイガバレエ - 2011.06.12 Sun,10:26

主催は、青少年音楽協会とあって、そこは、第二次大戦後にまったく音楽に触れる機会のなかった日本の子供たちのためにアメリカ人の故カニンガムさんが長い間お金を出して活動していた団体なのですが、ほとんどの雑務はサイガバレエがやっているのです。
故カニンガムさんは、写真の雑賀淑子さんと、とても深くおつきあいされていて、そのご縁で僕も彼女の前で何度も弾いたし、軽井沢のハーモニーハウスの開所式でも弾いたし、僕が良く世話になる新日本フィルハーモニーもよく彼女の催しで弾いていました。
それで、6/7に所用のついでに飯田橋にある稽古場をふらっと訪れたら、なんと、僕がたぶん1987年頃だったか、この稽古場(床が昔の桜の木で出来ていてすごく響きがいいのです。)で、バルセロナの作曲家、Federico Mompouの作品を独奏した思い出の、進駐軍のキャンプにあったNewyork SteinwayのUpright Pianoが、修理から戻ってきてあったのです。
びっくりしたことに、塗装まできれいになって、もちろん中身は新しいアクションになっていますから、ほぼ新品同様です。
もちろん、修理したのは、僕の調律を長年している新井吉一さんです。撮している自分の顔が映るくらいに、ぴかぴかだ(爆)

そして日本の駐留軍のキャンプにやってきて、下手をすると、ビールがこぼれたかもしれないぐらいの野蛮な状態で三十年前に僕がこのバレエ団にお世話になる事になった時から「古色蒼然」として稽古場に鎮座していました。
そのいきさつはこのサイトを1997年に興した頃に書いたものが残っています。
このピアノは、だから日本で言えば、郷愁の昭和の真ん中より前のものかもしれません。
勿論僕よりだいぶ年上です。
Pianoは手入れさえ良ければ(ものが良ければというのもあるが)100年以上持つはずです。
この稽古場には国産のピアノは合わない(爆)、やっぱりこのPianoがあることに意味を感じます。
このblogにはPianoというcategoryがあって、僕が出会った思い出深い楽器を紹介していてそこに分類してもよかったけど、追記に面白い「昭和の残骸」があるので、このcategoryにしました。
一番最初の写真にあるベンチも高さは変えられないけど、30年前から僕がしっている椅子です。
頑丈な作りで未だにびくともしない。
蓋もこの写真の様に、洒落た閉まり方をします。
雑賀先生は、このPianoのお披露目concetは是非白石准で、と言ってくれていますので、近々またここで懐かしい空気の中で独奏会をすることになると思います。
しかしながら、
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胡桃割り人形を連弾で弾いた - 2008.02.27 Wed,11:10

まあ、普段バレエをやるような場所ではないし、それゆえ、「ピアノで弾いてちょうだい」と電話で連絡が数ヶ月前にあったときは、びっくりしました。
金平糖をピアノで弾くのは嫌だなと思っていたので、連弾にしたらそのときだけチェレスタをキーボードで弾けばいいかななんて思ってました。
でもそうなるとハープも本物が欲しいと思い、相談したところバレエ教室の生徒さん(小学生)のお母さん(金淵洋子さん)がハーピストだということで、お願いして、とても珍しいピアノ連弾(パートナーは服部めぐみさん)とハープのトリオで臨みました。
二回公演にするために、かなりのカットをし、一幕はほとんどカットされましたが、いわゆるオーケストラで良く耳にする組曲の曲は全部入ってました。
逆に普段バレエのピアノを弾いていない僕からすると、このお話がなければ一生弾かないであろう場所まで弾くことが出来て大変良い経験を積めました。
雑賀先生の演出も彼女らしい「遊び」の心が入っていて、ドロッセルマイヤーさんがなぜかジャグラーで(爆)、途中、ジャグリングのショウの場面が作られていて大変楽しいものでした。
蛇足ですが、中国の踊りの途中では、譜めくりの架谷由紀子さんにも手伝ってもらって一瞬三人の連弾になりました。
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MFYハーモニーハウス@軽井沢 - 2007.08.03 Fri,08:35

11年ぶり(かつては、渋谷の児童会館やスコットランドのアバディーンの青少年音楽祭(俺は当時も青少年ではなかったが)で弾いた)のこの作品はたのしかった。
今日は北軽井沢の別の場所でどんぐりと山猫を弾く。
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サイガバレエと白石准 - 2007.04.12 Thu,11:09
****

1982年頃のある日、僕の友人の福田雅夫君(オーボエ奏者)から彼が当時留学していたフランスで投函された手紙が僕のところに届きました。
「母親(バレエの先生だということは話に聞いていた)が用があると言っているので、一度連絡して下さい。」
そして、東京は飯田橋の駅のそばの神楽坂からちょっと入ったところにある稽古場兼ご自宅に訪ねていきました。
そこで、お会いしましたのが、サイガバレエのボス、雑賀淑子(さいがとしこ)先生です。
しかしびっくりしたなあ、一通りの挨拶が済んだ後、いきなり彼女に言われたことには、、、
「ねえ、金儲けしない?」
?????絶句。しょ、初対面なのに、、、
続けて話をきくと、
電話でコンクールについての用件だとは聞いていたが、賞金の額までは聞いていませんでした。
今だったとしても200万円は涎がでるほどあこがれの価値がありますが、社会人になりたて当時のその金額は今よりもっと貨幣価値があったに記憶しています。
ゆえに最初の衝撃から立ち直り、すこし興味が沸いてきました。
しかし、熱心に台本のあらすじの説明(すでに彼女は台本を書いていた!)を聞くうちに、なんと〆切が一週間後だということをそのときに知り、自分の能力ではとても無理だ、ということに気がついたときには、先生は熱意溢れる説明の佳境に入り、“できません”と言い出すきっかけがつかめず、結局最後まで話を聞くしかありませんでした。
と言われたときの私の狼狽ぶりをご想像下さい。
しばし沈黙、、、、、(白石准の行動様式からすると、ご存じの方はびっくりなさるかも知れませんが、これはとても例外的なリアクションでしょう)
といきなり話をそらす戦法にでました。
こっちも妙に準備が良かったと言えばそうなのだが、、 とたんに先生の不愉快そうな顔、、、、、
やばい!
と私をピアノの部屋に連れていきました。
いくら自分の書いた曲とは言え、練習はほとんどしていなかった(結構簡単ではないパッセージがある)し、こういう雰囲気に(だれがしたって?、知るか。)なっていたので、相当うろたえながら、宮沢賢治の童話「どんぐりと山猫」に音楽をつけたものを自分で語りながら、たどたど弾き始めました。
するとどうでしょう、先生の態度が豹変しました。
とおっしゃったのです。
耳を疑いました。
この作品についてそれまで数回演奏して時々ほめられることはあっても、演奏するチャンスはなかなか見つからなかった卒業したての音楽家はあまりの具体的なスケジュールの話になって目を白黒。
じつは雑賀先生はとても占いがお好きである。
このバレエ初演の9/19という日付は実は偶然、「どんぐりと山猫」の冒頭部分、一郎がうけとる、おかしなはがきの中に、 「かねたいちろう様、九月十九日‥」 とあるじゃないですか! (この後、後にだいぶ経って96/9(やはり九月だ)に同じホールで全く別の形で再演された)
それを知った彼女は紅潮して
‥彼女の狂喜乱舞をご想像下さい。

そして上演となった「どんぐりと山猫」のバレエ初演(東京都新宿区新宿文化センター大ホール)の一こまが上の写真です。
これはラストの馬車に乗って帰る場面ですね。
馬が三頭、馬車別当と馬車の中に山猫(子供がやった)と一郎さんが見えます。
語り手の楠氏はこの日実は事情があり(?)頭蓋骨にひびがはいっていて(爆)きゃたつの上にいて読んでいますが、結構くらくらしていたそうです(爆)
これが我々の出会いです。
それ以来、プーランクの「ババールの物語」や、ドビュッシーの「子供の領分」などをバレエにしたときに、演奏で参加させてもらうようになり、ときどき、稽古場でも古い崩壊寸前のスタインウェイのアップライトでConcertをさせてもらったりしました。
まあコンクールは、結局「どんぐりと山猫」を出してくれましたが、まったく相手にされず、落選しました。
しかし、あの作品は今でもたびたび上演のチャンスが、バレエ以外にも多いので、どうでもいいけど。
(しかし、、200まんえ~~~~~~~ん!(爆))
彼女はサティーや、プーランク、そして、僕が紹介したモンポウを特に好み、93年のカザルスホールのモンポウ音楽祭でのぼくのリサイタルでは来場した観客のなかで、唯一僕の演奏に涙してくれた貴重な「母」でもある。
96年には長年関わっている、スコットランドのアバディーンという町で行われているフェスティヴァルに、八王子車人形の西川古柳氏(当時柳時)、フルートの木ノ脇道元氏とともに連れていってもらいました。
日本の古典人形とフルートとピアノで「おやゆび姫」の上演を中心に参加したが、とても評判がよかった。
彼女のハートの中にはいつも「童話」が中心にあると思う。
僕の作品にしろ、ババール、おやゆび姫、いまあげなかったものの中にも無数に彼女の作品は「童話」抜きには考えられない。
バレエの先生なのに、琵琶を習い、ある作品では舞台上で踊りながらクレープを焼き、客にくばってしまったり、どこか、サティーのような、風変わりな存在感が溢れている。
それは、自分のところに踊りに来る人はエキストラであろうとなんであろうと、あだ名をつけて呼ぶことにも現れている、
かいとん、ほよほよ、たひち、うなぎ、きゃべつ、 まだまだ上げ始めたらきりがないほど部外者が見たらレッスン中に飛び交うこの呼び名に、当惑するのは間違いない。
ただ、僕の呼び名は不思議なことに一定しないし、定着しない。
ブラックホール、べーぶ
そして、ダンサー達にはこの当時中学生だった娘たちにも未だに白石君と当たり前に呼ばれるのだ。
逆にこんな呼ばれ方は他ではないから面白いぞ。
毎年仕事を一緒にするわけでもないが、どこか、自分の音楽生活の中で自分を形作ってきた歴史の中で決して忘れることのできない芸術家であり、彼女の一座(といったほうがいいな)の人たちとの思い出も同様に重要なものである。
自分でピアノを弾きながら、西洋音楽というのは、どこか、「舞曲」であることは頭で解っていても、いわゆる、ダンスミュージックのジャンルに携わっているミュージシャンや、バレエ専門のピアニストや音楽家以外は、具体的に目の前で踊りを見ながら音楽をすることは少ないと思う。
自分の曲や、ドビュッシーの曲を弾きながら、狭い舞台で、ダンサーと目が合い、にっこりしながらコンタクトをとると、なんというか、「原初的」快楽というか、ダンスは音楽無しには成立しないが、音楽はダンス無しにも成立すると思っていた自分を恥じるのだ。
自分が弾いて誰かが踊る。
このあたりまえの作業のなんと新鮮なことか。
今でこそ、ミュージカルの仕事でそういうシチュエーションは特別なものではない経験値を持つ様になったが、それまで、共演と言ったら、歌い手であり、管楽器、弦楽器奏者だっただけだから、ダンスはとても「観念的」なものだったのだ。
友人のダンサー、勅使川原三郎氏(てしがわらさぶろう、彼も今じゃカリスマとしてその世界に君臨しているが、大昔サイガバレエスタジオで知り合ったのだ)がある子供向けの公演のプログラムに書いた言葉が気に入っている。
音楽は音を動かして踊る。
ダンスと音楽はほとんどおなじこと。
ダンスは見える音楽。
音楽はきこえるダンス。
だからダンスと音楽は友だち。
だからひとつになれる。
これを最初に感じさせてくれたのは、彼でもあるし、サイガバレエの「踊り子」たちでもある。
なかには小さい子供もいる。
ドビュッシーの「子供の領分」をダンスにしたとき、「雪が踊っている」という曲の中では、寒がっている小さい子供だけが舞台にいて、そのうちピアノを弾いている僕のところにマフラーをかけに来てくれる振り付けがあったが、こういうアイデアは雑賀先生ならではのものだろう。
ほかの「お姉さま」方もバレリーナだとは思えないほど、よく酒につきあってくれる。
そして、公演のたびに参加するスタッフの人たちも最高にいい人達だ。
96年にアバディーンに行ったときは、ウィスキーのシングルモルトのメッカといっていい場所だったので、毎日宿泊していた大学の寄宿舎で酒盛りをしていたが、これが本当に上手かったなあ。
あと偶然なことだが、モンポウの魅力にとりつかれるきっかけになったスペイン歌曲を歌う柳貞子氏と、1985年ころはよく共演させてもらったが、なんと昔、アルバイトで、柳さんがフラメンコを歌い、雑賀さんが踊っていた時代もあるらしい。
それを聴いたときには人の出会いの妙を感じたものだ。
今年(2007)の8月2日に軽井沢で久しぶりに、共演が予定されているのでたのしみだ。
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